第12話
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け
「……問題はこの小僧をどうするかってことだな。」
目を細めたランディが呟いた。
「な、なんだよ……もうボクに用はないだろ?」
「あのな……このジオフロントはクロスベル市の施設だ。どう考えても不法占拠だろ?」
自分達に見つめられて戸惑っているヨナにロイドは真剣な表情で指摘した。
「ふ、ふん………使われていない場所を有効活用して何が悪いってんだ。それに、ジオフロントを勝手に利用しちゃいけませんって法律は無いはずだぜ!?」
「そういうのを屁理屈って言うんだ。」
「それに、こんな場所で暮らしていたら危ないでしょう?魔獣だって徘徊しているし、食生活にも問題がありそうだし……」
「……ですね。宅配ピザの箱ばっかりですし。というか、まさかここまで運んでもらっているんですか?」
ロイドと共に注意したエリィの言葉を聞いた後、ある事に気付いたティオは仲間達と共に机に置かれてあるピザが入った箱や積み重なったビザの箱を見て疑問に思った事を口にした。
「んなわけねーじゃん。ゲートを出たあたりまでいつも届けてもらってるんだ。それに、このすぐ先に出口近くに通じている排気ダクトがあるからな。そっちを使えば安全に出れるってわけさ♪」
「ダメだコイツ……引きこもる気満々じゃねえか。」
そしてヨナの説明を聞いたランディは呆れて溜息を吐いた。
「はあ、こっちも忙しいからこの場は見逃すけど……あんまり悪さしたり、やり過ぎたりするんじゃないぞ?恨みを買って危ない目にあったりするかもしれないんだし。」
「そうね……それが心配だわ。」
「ハッ、そんなヘマするかよ。ま、アンタらも欲しい情報があったら来なよ。ただし、ボクは高いぜ?安月給の新米警察官なんかに払えるとは思えないけどな〜。」
「こいつ………」
得意げに語るヨナをロイドは睨み
「まあまあ、ロイドさん。いざとなれば、わたしがここにハッキングして必要な情報を貰えば済みますし。」
「うふふ、その時はレンも手伝うわ♪後ついでに世の中の厳しさや”上には上がいる事”を教える為にそのソバカス君じゃ絶対解除できないようなウイルスをハッキングで送ってあげるわ♪」
一方ティオはロイドを宥めながら話し、ティオに続くようにレンは小悪魔な笑みを浮かべて答え
「おい!?」
二人の話を聞いたヨナは声を上げてティオとレンを睨んだ。
その後支援要請などを終えて、準備を終えたロイド達はウルスラ間道にある森の奥に建っている”星見の塔”に向かった――――
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