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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第九十二話 フリードリヒ四世
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フリードリヒ四世は益々上機嫌に話し続ける。
「ヴァレンシュタイン、そちには借りが有ったの」
「借りでございますか」
「うむ、予が意識不明になった時、それにクロプシュトック侯の一件、どちらも卿には世話になった」
「……」
「そちに帝国と予の命運を預けよう」
「はっ、必ず反乱軍を撃滅いたします」
「予が生きている間にその報を聞きたいものじゃ」
皇帝は何処までも上機嫌だった。俺はなんとなく反発したくなった。
「陛下、一つ間違えば帝国は滅びます。それでもよろしいのでしょうか?」
「ヴァレンシュタイン!」
「滅ぶか? それも良かろう。どうせ滅びるのであれば、せいぜい華麗に滅びればよいのだ」
俺を咎めるリヒテンラーデ侯を無視し、皇帝は愉快そうに言い放つと哄笑した。謁見室に皇帝の笑い声だけが響く。俺は、いや俺だけではない、リヒテンラーデ侯、エーレンベルク、シュタインホフの両元帥が呆然と見詰める中、皇帝だけが愉快そうに笑い続けた……。
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