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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第519話】
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が、徐々に反動制御に慣れ始める。
だがラウラの機動はそれを上回り、セシリアの火線をスラローム機動で潜り抜け、接近する。
「速いですわね! ……ですが、この距離ならサブマシンガンの射程内ですわよ!」
「フッ、甘いな……!」
ラウラはスラローム回避から一直線の特攻に切り替える。
咄嗟にセシリアも狙いを定めて射撃するも、ペイント弾は左腕に備わった物理シールドで受けきり、間合いを詰める。
「抜けられた……!?」
「ふっ……」
咄嗟に防御行動を取るセシリアだが、ラウラは慣性を殺さず、セシリアの肩アーマーに掌による掌打の一撃。
「きゃあっ!?」
バランスを崩したセシリアは、背中から倒れる。
何とか立ち上がろうとし、背部起立アームを稼働させるも明らかにラウラの方が速く、銃口を向ける――。
「……これで二機!」
一夏の時とは違い、装甲に向けて放つラウラ――そしてその隙をつく一機の機影。
「隙だらけよ!」
側面から突撃をする鈴音、ランドローラーの出力を全開にし、突っ込む。
鈴音のランドローラーの出力全開を見て、俺は凡その速度を何とか目で覚える間、背部起立アームの稼働域を調べた。
「うりゃあ!」
気合いの入れた正拳突きを放つ――だがラウラはその単調な機動を見切り、攻撃を受け流すように身をひねって回避した。
「あれ?」
あっさり避けられた鈴音、加速慣性を相殺しようとするも、途中で体勢を崩し、転ぶ。
怪我は無いようだが立ち上がろうにも転び方が悪かったらしく、アームを稼働させても立ち上がれず、戦闘不能とみなされた。
「これで残りは……」
ラウラの見つめる先に居たのは、篠ノ之とシャル、そして簪の三人、一方の俺はその後ろという形だった。
「ふっ……誰からだ、私の相手は?」
自信満々のラウラに、三人は――。
「わ、私は後でいい!」
「ぼ、僕も……」
「わ、わた、しも……」
三人共に拒否する――って事はつまり俺しかいない訳だ。
覚悟を決めた俺を他所に、三人は互いに譲り合っていた。
「わ、私より更識、せっかくの機会だし……」
「わ、わたしは……。 しゃ、シャルロット……」
「えぇ!? ぼ、僕!?」
互いが遠慮しあう三人――ランドローラーを稼働させ、グラウンドを滑走する俺が叫ぶ。
「なら……俺の出番って訳だな、これが!!」
三人の間を疾走し、駆け抜けていく俺――驚きの表情を見せた三人とラウラ――。
「有坂……!?」
「えっ? ヒルト!?」
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