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まいどあり
第八話 取引相手は極悪商人と赤毛の猫
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だと言われているが、それは現政府から正式に否定されている。
 最も、自分達よりも生活レベルの劣った存在のおかげで魔法の力の一端を発見することが出来た事を認められない人間達のエゴだという意見も根強く残ってはいるが。

 ともあれ、そんな暴挙がいつまでも許されるわけもない。

 やがて、仲間達を取り戻すべく各地で隠れ潜んでいた獣人達が立ち上がり、世界中の人間達に対して牙を向いた。
 その出来事がそのまま後のハンター制度に繋がっていくのだが、それも最近では徐々に縮小されていっている。

 その理由は、獣人自体が狩り尽くされ、現状では人間に対して襲いかかってくる獣人自体殆どいなくなってしまったからだ。
 そもそも、元々それ程数が多かった訳ではないのだから当然の結果ではあったのだが。

 だが、残ったものも存在する。

 それが、前述で語られた獣の血を引いた人間達だ。

 通常であれば存在しない体毛を持つ人間。
 彼ら自体は人間の両親から生まれた戸籍上はれっきとした人間であるが、獣人達の人体実験が行われていた頃に作り出されたハイブリッドの血を受け継いだ者達と言われていた。

 魔法を失った頃、人間達は自分達が生き残る為に様々な道を模索した。
 その一つが、獣人の持つ人間離れした生命力だった。
 何しろ、ルーツは違えど同じ人類なのだ。何とかして交配に成功すれば力の強い人間ができるかもしれないと考えた。
 
 そして、その実験はある意味では成功した。

 獣人の力を受け継いだ子供達は人間を大きく超える力を手に入れた。
 その力は殆どの人間が住む事が出来ない土地ですら生き抜き、武器を持たずとも並みの人間に負ける事は無かった。

 だからこそ……。

 獣の血を引いた人間達が獣人の側に立って人間を襲い出すのにそれ程時間が掛からなかったのだろう。

 人は自分達よりも上位の存在を認めないが、個々の力は小さいが為に動けなかった。
 獣人は力こそ人間を凌駕していたが、ひっそりと生活する事を良しとしていた。
 だが、獣の血を引いた人間達は、自分達よりも上位の存在を認めず、且つ大きな力を持っていた。

 獣人の報復とハイブリッド達の暴走に人類は再び戦乱に包まれる。
 そんな折に登場したのが魔石と魔道具による“奇跡”の復活だった。

 奇跡の復活は当時の政府によるハンター制度の成立と言う名の獣人とハイブリッドを駆逐する為の“正義の味方”を作り出した。
 ハンターになった者達はその危険を対価として、手厚い保障と社会的地位を手に入れる。

 そして、その流れはあっという間に世界中に波及し、ものの数十年で一つの人類を絶滅寸前まで追い込むに至るのである。

 ……しかし、人造獣人であるハイブリッド達の全てが人類
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