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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第518話】
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「……有坂の機体が大破したのは事実だ。 だが大破はしたものの、有坂は襲撃してきた機体を四機撃破している、他の専用機との合同撃破数でいえばトップだ」


 その言葉に一同ざわめきたつ、俺の撃墜スコアが4というのが原因だろう――俺的には親父のが撃墜スコアが上だから何も思わないが。

 ざわめきが広がる中、織斑先生は手を叩く。


「全員静かにしろ! ……大半の専用機持ちはISの使用が出来ない。 そこでだが……山田先生、有坂先生、よろしくお願いします」


 説明を山田先生や有坂先生に任せた織斑先生。


「はい! 皆さん、此方に注目してくださーい」


 そう言って山田先生は並んでいるコンテナの前で手を開き、挙げた。

 漸く紹介されたコンテナの数々、グラウンドに来た時点で皆が噂していたのだが、改めて紹介されるとまたもざわめき出す。


「うーん、新しいISかな?」

「新しいISなら、コンテナじゃなく、ISハンガーじゃない?」

「もしかして、新しい武装じゃないかな?」

「なにかななにかな? おかし!? おかしかなぁ! ひーくんはどう思う〜!?」

「さ、さあ……?」


 のほほんさんの問いに答えられない俺――だが以前、貨物船に載せられていたコンテナにも見える。


「はーい、皆さーん。 静かにしましょうねぇ〜」


 相も変わらずふわふわと間延びした声で告げる有坂先生、ピタッと話し声が止まった。


「じゃあ〜、コンテナの中身、皆さんで見ましょうかぁ。 山田先生、お願いします〜」


 有坂先生が頭を下げると、胸を張り山田先生は――。


「はい! それでは、オープン・セサミ!」

「はい?」


 山田先生の掛け声に反応した俺、他の一年生全員きょとんとして山田先生に一斉に視線が向いた。

 山田先生は僅かに涙目になりながら、持っていたリモコンのスイッチを押す。


「うう、世代差って残酷ですね……」

「いやいや、山田先生、普通に開けたらこんな事態にはならなかったでしょ?」

「はぅっ!」


 俺の追い討ちに静かに涙ぐむ山田先生――とりあえず山田先生とのジェネレーションギャップを感じつつ、開くコンテナを見る。

 内部駆動機構を搭載したコンテナはモーター音を響かせながらゆっくりとその重厚な金属壁を開いていく。


「こ、これは……」


 中を見て、一夏が驚きの声を上げる。


「……何ですか?」


 一夏の問いに織斑先生の強烈な出席簿による攻撃が後頭部に直撃した。

 快晴の空に響き渡る音は心地好く聞こえた。

 一夏は叩かれた頭を押さえている――そんな一夏よりも、皆は
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