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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのは 〜戦いと、次なる旅立ちなの〜
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か!?」

「うん」

「なぁ!?」

「やってやるさ!生きることは苦しいが、楽しいんだ!オレは世界最強だからな!それくらいやってのけるさ!!」


「たった一人を救えずなにが世界最強か。プレシアを死なせてしまったのはお前だろ?蒔風!」

「舜はそんなんじゃ・・・」

フェイトはそれを否定しようとする


「そうだ」

蒔風が一発でそれを肯定してしまった

「舜?」

「その通りだ。プレシアを救えなかったのはオレの力不足だ。オレの弱さだ。オレの罪だ!だけどな・・・」

「どうした世界最強。吠えてみせろよ!」


「オレが申し訳なく思うのはお前にじゃない」

「・・・・はん!開き直りかよ。そんな開き直りも、おまえが主人公だからいい感じに聞こえるんだろうけどな・・・・まあいい、あの女を庇っても意味ないしな。正直ウジウジしてて嫌いだったしな。落ちながらずーっと娘の死体にしがみついてんだぜ?非効率的だよな。死者が蘇るわけないのによ。見ててイライラしたよ」

「かもしれない。でもな、だからと言って今お前を見逃す理由にはならないだろうがよ!!」

「あ?」

「いくらでも悔やむさ。どこまでも背負って行くさ。俺がまたその時に直面し、救い出せるまで、いつまでも、いつまでもだ!!」


蒔風が更に翼を力強く羽ばたかせ、「奴」に向かって飛び掛かる。

しかし、多少のやり取りですぐにたたき落とされた。
さらにその地点に「奴」の波動砲が四方から撃ち出され、魔導八天が串刺しにしていく。


「舜!」「舜君!」



煙が晴れ、蒔風が姿を現す。
貫通はしていないが背中には魔導八天のうちの二本が突き刺さり、右腕は関節のない場所で二、三回曲がっていた。



そんな蒔風がヨロヨロとした足取りで立ち、拳を握りしめ、地面にむかって叫んだ。

「ああそうさ!プレシアの行動はバカなことだったさ!死者を蘇らせようだなんて、そんなこと出来るわけねぇだろ!!そのためにいくつもの世界を犠牲にしようとするなんざ、大馬鹿者のやることだよ!!」


蒔風が「奴」にまだ無事な左手で指差して叫んだ


「だけど、あの人の想いは本物だった。なによりも強い愛があった!娘を想う母がいた!!我が子を理不尽な死から引っ張り出そうとした!!!その想いは本物だ!!!したことはいくらでもけなすといい。だか、その想いまでは否定なんかさせない。絶対だ!!!」

「舜・・・」
「舜君・・・」

「あああああ!」


蒔風の翼がさらに強く、雄々しく開かれる
その翼に、みんなと自身の強き願いが集束する。


【Mahou Syoujo lyrical Nanoha】−WORLD LINK− 〜W
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