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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのは 〜戦いの終わりと始まりとプロローグなの〜
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叫ぶ。
だが、そこでクロノの体が若干揺れて倒れそうになった。


「クロノ!!!大丈夫か!?」

「舜!!もう来ていたのか・・・さすがに、早いね・・」



プレシアは、虚数空間のギリギリ崖っぷちに寄っていく。
蒔風はそこから三、四メートルほど離れたところに。

クロノは蒔風よりも三メートル後ろにいた。



さらには天上の穴からフェイトとアルフが飛び降りてきた。

「フェイト!!!なのはとユーノは!?」

「二人とも、動力炉を破壊しに行ったよ!!」



ドドン・・・・・


さらに庭園が揺れる。

足場がビキビキと嫌な音を発しているのに、蒔風が気付いた。


プレシアが苦しそうにせき込む。


「母さん!!」

「動くな!!」


フェイトがプレシアに駆けよろうとするのを、蒔風が止める。


「今足場が非常に不安定だ・・・何の拍子で崩れるかわからない!!!」



蒔風の忠告に、皆動けなくなる。
堕ちれば戻ってこれないのだ。


「何をしに来たの・・・言ったでしょう。あなたはもういらないのよ」

プレシアがフェイトに話しかける。

「あなたに言いたいことがあってきました」

それにフェイトが答える。


「私は、アリシア・テスタロッサじゃありません。あなたが作った、ただの人形なのかもしれません」

フェイトの告白は続く。


「だけど、私は・・・フェイト・テスタロッサは・・・あなたに育ててもらった、あなたの、娘です!!」

「ふ・・・ふふふ。あははははははは!!!言ったでしょう!!私はもうあなたはいらないの!!なに?今更あなたを娘と呼べと!?」

「・・・あなたが、それを望むなら。私は、世界中の誰からも、あなたを守り続けます」

「・・・・・」

「それは、あなたが、私の、母さんだから!!」

「っ!!!」


フェイトの言葉には芯があった

たとえどんな存在でもいい。自分の意志で決めたことだから。
たとえどんなに愛されなくてもいい。それでも私はあなたの娘だから。

あなたは私の母さんだから!!!

そこには、かつての人形はいなかった。
この世でたった一人の、フェイト・テスタロッサが、そこにいた




しかし、それでも




「くだらないわ・・・言ったでしょう?あなたはもういらない。私にはね、ふ・・・ふふふ」


ドゴン!!!


プレシアが残った少ない力で、足場に魔力を流す。
たったそれだけの魔力で、プレシアの足場は崩れた。


「母さん!!!」「プレシア!!!」

フェイトとクロノか叫ぶ。

しかし、その先には踏み込めない。

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