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世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのは 〜戦いの終わりと始まりとプロローグなの〜
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。まず、お前自身が何者で、なにをしたいのか。よく、考えてくれ」


「そして忘れるな。誰よりも「フェイト・テスタロッサ」を見てきた少女が今、他の誰でもないお前の為に戦っていることをな」


蒔風が出口に向かいながら最後に言った。


「お前の物語はここからかもしれないけど、オレの「この世界の」物語はまだ始まってないんだ。プロローグでもたつかせないでくれよ?」

そして蒔風も医務室を出ていく。
部屋にはフェイトが残された。






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あの男の子が出ていった


頭の中を思考がグルグルとまわる

母さん・・・・
あんなこと言われても、私はまだ母さんに笑って欲しいと思ってる

まだ母さんに縋り付いてる
チカチカと映っているモニターに目をやると、アルフと、白い服の女の子が戦っていた


アルフ・・・何度も私を止めようとしてくれた、アルフ
アルフは、いつだって私の為に動いてくれた


それに、あの白い服の女の子・・・

なんども戦って、なんども私の名前を呼んでくれて・・・

初めて私と対等に向き合ってくれた
初めて私に本気の本音をぶつけてくれた
なんどもなんども、私に"初めて"をぶつけてくれた、あの子


胸の中に、熱いなにかを感じた気がした

身体を起こす


生きる意味なんて、母さんに認めてもらうためだった
それ以外にないと思っていた

でも・・・・あの子は・・・・私に・・・


逃げればいいってわけじゃない
捨てればいいってわけじゃ、もっとない・・・


部屋の片隅に置かれた、ボロボロになったバルディッシュ


私の・・・私たちのすべては、まだ始まってもない

バルディッシュをデバイスモードに展開する
ボロボロでヒビだらけで、今にも砕け散ってしまいそうだけど、確かにまだここにある


「私・・・まだ始まってもいなかったのかな、バルディッシュ」

《get set》

「っ・・そうだよね、バルディッシュもずっと私のそばにいてくれたんだもんね。このまま終わりになんか、したくないもんね」

《yes sir》


そうだ・・・私はフェイト・テスタロッサ

アリシアが元で生まれて、母さんの人形だったとしても――――!!!


「私は、私であるために―――私の、フェイト・テスタロッサの物語は、ここから始まるんだ。バルディッシュ!!!」


《yes,sir.recovery》


バリアジャケットに身を包み、バルディッシュが輝き、ボロボロだった機体が直っていく。

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