第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのは 〜闇との戦い そして残酷な真実なの〜
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「オオオ!!」
蒔風が獅子、麒麟を握り「欠片」に迫る。
それを腕で受け止める「欠片」。
「くっそ!!」
蒔風が悪態をつき、「欠片」から離れ、身を翻して獄炎砲を撃つ。
爆発が起きるが、手応えはない。
「欠片」がまだ健在であることがわかる。
「鎌鼬切演舞、単撃!!」
蒔風が「風」と「林」に刀を持ち替え、身体を捻り脚の筋肉に力を込める。
「螺旋!!」
捻った身体を一気に戻し、その勢いで回転しながら「欠片」にむかって弾丸のように蒔風が飛び出した。
斬撃が「欠片」を刻み、蒔風の頭突きが「欠片」へと突き刺さった。
その一撃により、「欠片」の身体は吹っ飛び、海にまで吹き飛んだ。
「逃がすか!!」
蒔風が海に飛び込む。
欠片はすぐに海中で見つけた。
蒔風が圧水を使い一気に接近する。
(近づいて、海上に放り投げて、十五天帝でぶった切って終いだ!!)
「欠片」は蒔風が迫るにも関わらず、微動だにしない。
そして蒔風が「欠片」を掴み、海上に向けて投げつけようとする。
が
(な・・・こいつ!!)
蒔風がつかみ掛かった瞬間、「欠片」と蒔風の周囲を囲むように渦が発生した。
当然、自然現象ではない。
「欠片」の起こしたものだ。
周囲に目を向けてしまった蒔風。
その致命的な隙を狙って、「欠片」が蒔風を蹴り飛ばして渦の中へと放り込んだ。
(ぐっ・・あ!?チクショウ、一瞬で上下も左右もわかんなくなったぞ!!)
グルグルと渦に巻き込まれる蒔風。
完全に方向感覚がくるわされてしまい、抜け出そうにもどちらに向かえばいいのかわからない。
一方、「欠片」は一人海上に上がり、海中から渦をそっくりそのまま引きずり出した。
逆三角錐のような形をした海の渦。
だがその中で回されている蒔風は、海中から引き上げられた事すら解らなかった。
蒔風の位置を確認し、「欠片」の脚に七つのジュエルシードがすべて集まり、光を放つ。
その場に蒔風がいたとすれば、あまりの強さに目を閉じ、それでも脳がフラッシュしたようになるであろう。
だがそれほどの輝きがその脚に宿りながら、蒔風は視界の端にすらそれを捉えられなかった。
渦は回る。
幾度も幾度も回転し、蒔風の身体が加速して―――――
そして、目の前に蒔風が回ってきたところに、カウンターの要領で「欠片」が全エネルギーを込めた廻し蹴りを
ガッ――――ォオンッッ!!
叩き込んだ。
直撃したのは背中。
蒔風の身体がそこを軸にしてくの字に曲がり、音速を越えるスピードで公園に突き刺さった。
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