暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
なのは 〜ちょっと言い過ぎなの〜
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「雑魚は・・・か。聞いてないのか?お前のツレを圧倒したのはオレだぜ?」

「本当かい?」

女性が少女に振り向き問う。


「うん・・・」

その答えを聞いて、女性の表情が険しくなった。

「あんた・・・ゆるさないよ」

「問題ないぜ。そいつぁ予想通りだもんげ!!」

「げ、ってなんだいッ!!」

呆れたような、それでいて(実際は傷一つ追っていなかったが)仲間を傷つけられた怒りに滾り、女性が大きく唸りを上げた。

すると女性の姿が大型犬よりも一回り大きな、四足の獣と変わる。
その体毛は髪と同じ燃えるような赤毛だった。


「やっぱりな・・・・人ではないとは思ったが」

「あいつ、あの子の使い魔だ!」

「使い魔?」

「使い魔・・・動物と魔法契約を結び、主人は魔力を与える代わりに、使い魔はその存在のすべてを賭けて主人を守る・・・か」

「あんたホントに何者だい?・・・先に帰ってて・・すぐに追いつくから」

使い魔が少女に促す。
しかし


「逃がすと思うか?」

「あんたも言ったろ?すべてを賭けて主人を守るってね!」

ゴウッ!

使い魔が飛び掛かる。
しかしユーノが防御魔法でそれを防いだ。



「なのは!あの子をお願い!」

「させるとでも、思ってんのかい!!」

「それをさせるのが今やることならな・・・なのは!こっちは大丈夫だ!!なに、かわいいわんちゃんじゃねぇか」

「いくよ、舜!」

「いや、ユーノ。オレは行かんよ」

「は?」

発動する、ユーノの転移魔法。
だが、その魔法陣の上から蒔風がヒョイと出てしまった。

「まずい・・・移動魔法!?」

「ちょ、舜!」

「大丈夫だぁ。戦力はつけるからさぁ」


パシュ!

光と共にその場から、使い魔、ユーノが消える。
そして二人の魔法少女と少年が残された。


「空間転移魔法・・・良い使い魔だね」

「ユーノ君は使い魔じゃないよ。私の大切な友達!」

「それより、使い魔の方はいいのか?」

「アルフは・・・負けないから」

「アルフってのか。使い魔ちゃんの名前」

「・・・で、どうするの?」

「話し合いで・・・なんとか出来るってこと・・・ない?」

「私はジュエルシードを集めなきゃいけない。あなたも同じ目的なら・・・」

最初から興味はない。
そう言わんばかりに、少女は使命しか見えていない眼でなのはを見据えていた。

私は欲しい。あなたも欲しい。だったら、奪い合うしかないと言うのが、彼女の結論らしかった。
だが、その言葉を蒔風がぶった切る。

「つまらん御託はいい。話し合えるのか?話し合えないのか?」

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