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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第516話】
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がウィステリア様、この女性は我々イルミナーティに対して何かしたのでしょうか?」
ふとした疑問を抱くスレート――ウィステリアはそんなスレートを見ながら答えた。
「……彼女は何れ世界に対して悪影響を与える存在になる。 その芽を摘まなければ何れ……な」
「……わかりました。 早速手配します」
端末機を取り出し、彼自身も指令を出す。
「すまないなスレート。 ……世の中必要悪というものがある。 それを時には私達が担わないといけない」
「いえ、僕もそれは分かっています。 ……すみませんウィステリア様、懐疑的な言い方をして」
「いや、私も全てをスレートやカーマインに告げる事が出来ないのが心苦しい。 すまない」
頭を下げるウィステリアに、慌てるスレート。
「あ、頭を上げてくださいウィステリア様。 僕は、貴方に忠誠を誓っています。 それは絶対に揺らぐことはありません」
「……ありがとう、スレート」
報告書に目を通し終えたウィステリア――。
「……シルバー、他の幹部はまだ帰還していないな?」
「えぇ。 特に【コーラル】の方は手間取っているようね」
「……仕方ない、彼には無茶をさせているからな。 麻薬組織の壊滅……やはりそう簡単には上手くいかないか」
「……一応、私が行けば解決するけど」
「いや、シルバーには暫く此方に滞在してもらう。 ……もしも彼が兵器を必要だと言った場合は次世代の戦車を何両か手配できるように。 スレート、頼めるか?」
「わかりました。 仰せのままに。 ……ではウィステリア様、失礼します」
そう言って部屋を後にしたスレート――残されたシルバーは。
「幹部会……全員の召集は難しそうね」
「仕方ない。 ……そういえばカーマインは?」
「カーマインなら自室で寝てるわよ」
成る程――と小さく呟く。
「了解した。 ……君ももう休むんだ」
「えぇ。 ――兄さんも、無理はしないでね」
「分かってる。 ……ふぅ、あまり心配しすぎるなよ」
そう告げるとまた仮面を外すウィステリア――それを見たシルバーは。
「……兄さんは、その仮面をしてるよりは素顔の方が素敵よ?」
そう指摘し、部屋を出ていくシルバー。
残されたウィステリアは天井を見上げてさっきまで見ていた夢を思い出していた。
既に汚れたこの手――だが、最悪の結末にするぐらいならと、進んでその手を世界の理想の為に汚す。
「既に一石は投じた。 ……世界はどう答える」
誰も居ない室内――その問いに答えられる人間はいなかった。
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