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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
外伝〜”放蕩皇子”の嘆願〜後篇
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…さすがは”白面”をも言い負かせたエステル君の先祖だけあって、正論かつとんでもなく厳しい意見だね……」

「何でそこであたしが出て来るのよ。」

「今は黙っておこうよ、エステル……」

エイドスの言葉を聞いて疲れた表情で呟いたオリヴァルト皇子をジト目で睨むエステルをヨシュアは呆れた表情で指摘した。



「……わかった。”ハーメルの悲劇”公表後、必ずリベールに謝罪金並びに賠償金を支払うし、エレボニアの領地の一部を贈与する事を父―――現エレボニア皇帝ユーゲント・ライゼ・アルノールの息子、オリヴァルト・ライゼ・アルノールの名において確約する。ちなみにどのくらいの領地をリベールに贈与すればいいのだろうか?」

「それは貴方方で考えてください。―――最も、差し出した領地が例えば辺境ばかりだったのならば、ただでさえ”ハーメルの悲劇”によって落ちた各国のエレボニアに対する評価が更に落ちる事も考えられますが。」

「エイドスの言う通りリベールに対する賠償が大した事が無かったら、下手をしたら”百日戦役”を起こした事をエレボニアは反省していないように見られるかもしれないね……」

「そうですね……それどころかまた”ハーメルの悲劇”のような事を引き起こして、失った多くの領地の分を取り戻す為に今度は自分達の国に戦争を仕掛けられるのではないかと警戒される事もあるでしょうね。」

オリヴァルト皇子の質問に答えたエイドスの話を聞いたアドルとエレナはそれぞれ重々しい様子を纏って答え

「…………忠告、感謝する。それで他にも条件はあるのだろうか?」

オリヴァルト皇子は静かな表情で会釈をした後エイドスを見つめて問いかけた。



「ええ。これが最後の条件になるのですが……最後の条件は他国の領土を手に入れる為の暗躍を2度としない事です。なお期間は永遠で、当然その中には”ハーメルの悲劇”のような自作自演の暗躍も入っていますよ。」

「へ……それって、どういう事??」

エイドスが出した条件の意味がわからなかったエステルは不思議そうな表情で首を傾げたが

「―――衰退が確定しているエレボニア帝国は2度と暗躍によって領土を広げられないって事だよ。」

「あ…………」

ヨシュアの説明を聞くと複雑そうな表情でオリヴァルト皇子を見つめた。



「今は信じてもらえないだろうが、私達皇族は”ハーメルの悲劇”を今でも後悔し、ハーメルの民達にもいつか償いをしたいと思っている。それに私自身2度とあのような悲劇を繰り返す事を許さないし、私個人としても暗躍をして他国の領土を手に入れるというやり方も許せない。」

「……ちなみにもしその条件を破ったらどうなるんだ?」

オリヴァルト皇子が決意の表情で語った後、トヴァルは真剣な表情
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