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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
外伝〜”放蕩皇子”の嘆願〜後篇
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……………」
オリヴァルト皇子のエイドスに対する問いかけを聞いたミントは辛そうな表情をし、エステルは真剣な表情でオリヴァルト皇子を見つめ、ヨシュアは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「―――ええ。メンフィル帝国の方々には”今のゼムリア大陸”で活動する為に、色々と便宜を図って貰えましたからね。その”対価”として私は彼らの依頼を請けただけですが……何か反論でもおありなのですか?」
「いや、あの件によって起こった”百日戦役”は事実リベールは完全に被害者の為、エレボニアは反論のしようがない。……他国の領地欲しさに守るべき民達を虐殺し、あろうことかその罪を侵略する他国によるものにして戦争を仕掛けると言った罪深き所業はこのゼムリア大陸の”女神”であるエイドス殿や、エイドス殿の母君も許せない所業だろう。」
「……………」
「フィーナ…………」
エイドスの問いかけに答えたオリヴァルト皇子の話を聞いて複雑そうな表情をしているフィーナをアドルは辛そうな表情で見つめ
「……もしかして私に用とは、”ハーメルの悲劇”を公表した際リベールをフォローする発言の件に関する事ですか?」
目を伏せて考え込んでいたエイドスは静かな表情で問いかけた。
「……ああ。できれば、エレボニアの事もフォローする発言を”空の女神”である貴女に公言して頂きたい。確かに”ハーメルの悲劇”はエレボニア帝国自身によって行われた事だが、実際に”ハーメル村”を襲わせるようにした真の黒幕は”結社”の”蛇の使徒”―――”白面”ゲオルグ・ワイスマンの仕業だ。」
「……”ハーメルの悲劇”の真相や真の黒幕等についてもリウイ陛下達より話には聞いています。エレボニア帝国だけに非がある訳でない事は理解していますが……それでも、碌に調べる事もせずにリベール王国に侵攻する事を決めた政府や皇家の方々に罪がないとは言わせませんよ?」
「勿論理解している。だが何も知らないエレボニアの民達に罪はない。どうかエレボニアの民達の為にも”ハーメルの悲劇”の件でエレボニア帝国の事もフォローする発言を公言して頂けないだろうか?――――どうかエレボニアに御慈悲を。」
エイドスの言葉に静かな表情で頷いたオリヴァルト皇子は何と土下座をして頭を床につく程深く下げ
「オリビエ………」
「オリビエさん…………」
「………………」
皇族としてのプライドを捨ててまでエイドスに嘆願するオリヴァルト皇子の様子をエステルとミントは心配そうな表情で見つめ、ヨシュアは辛そうな表情で黙り込み、アドル達はそれぞれ重々しい様子を纏って黙り込んでいた。
「…………フゥ。第三者である私に頭を下げて頼み込む前に、まず頭を下げて謝るべき人物がこの場にいると思うのですが。」
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