暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
外伝〜”放蕩皇子”の嘆願〜前篇
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
同日、19:40―――――







〜メンフィル帝国領・セントアーク市・遊撃士協会・セントアーク支部〜



「あら、こんな時間に依頼?―――って、トヴァルじゃない。どうしてあんたがここに……げ。」

遊撃士協会の受付に座って何かの事務作業をしていた銀髪の女性は支部に入って来たトヴァルに目を丸くしたが、トヴァルの傍にいる人物―――オリヴァルト皇子に気付くと嫌そうな表情をした。

「よお、”嵐の銀閃”。久しぶりだな。」

「おお、まさかこんなタイミングでシェラ君と再会できるなんて……!フッ、これも”女神(エイドス)の巡り会わせ”というものだね♪」

トヴァルは片手を軽く上げて挨拶をし、オリヴァルト皇子は酔いしれた様子で女性を見つめた。



「あー、はいはい。こんな状況でも、あんたのその戯言も相変わらずである意味安心したわ。……というかあんなハチャメチャ女神による巡り会わせとか、冗談抜きで勘弁してほしいわよ……」

女性――――リベールの遊撃士であるシェラザード・ハーヴェイは疲れた表情で溜息を吐いた。

「ハハ………その様子だとエステル達と一緒にこっちに来た自称”ただの新妻”とも会ったようだな?」

シェラザードの様子を見たトヴァルは苦笑しながら問いかけ

「ええ……ミント達と一緒に来たアドルさん達から話には聞いていたけど、何なのよあの性格!?まさか”空の女神”がエステルすらも比べものにならないくらい、無茶苦茶な性格をしているとは夢にも思わなかったわよ……両親はまともな性格なのに、一体何があってあんな性格になったのか不思議なくらいよ。」

問いかけられたシェラザードは疲れた表情で呟いた。

「フフ、どんな人物なのか会うのがますます楽しみになってきたね♪」

「ハハ……案外殿下でしたら話が合うかもしれませんね。―――そういや何でお前が受付をやっているんだ?」

オリヴァルト皇子の話に苦笑しながら同意したトヴァルはある事を思い出し、不思議そうな表情で尋ねた。



「受付の人は所要で席を外していて、あたしが留守番をしているだけよ。―――それで?1ヵ月もどこで何をしていたか知らないけど、ようやく内戦終結に向けて動き出したエレボニア皇族が内戦に巻き込まれたメンフィル領のギルドに何の用かしら?」

「あのー、シェラ君?所々に毒が入っているけど、ボク、君に何かしたっけ?」

シェラザードの問いかけを聞いたオリヴァルト皇子は冷や汗をかきながら問いかけ

「こっちはエレボニアの内戦のせいで、わざわざリベールから出張している上大忙しなんだから毒も吐きたくなるわよ。しかも内戦は終わる気配はないどころか、唯一貴族連合に捕らわれていない行方不明のスチャラカ皇子の行動が遅かったせい
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ