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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第23話
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さんとアルフィン皇女が持ち掛けた取引、後はリィンお兄さんが嘆願した戦争回避条約の猶予期間の変更についてパパ――――リウイ・マーシルン大使から回答を貰えたからまずは最初にそれを答えるわね。」
レンの話を聞いたリィン達はそれぞれ血相を変えてレンを見つめた。
「まずユーシスお兄さんとアルフィン皇女がそれぞれ今この場でその誓約書にサインをする事や”救済条約”の一部の放棄の件等でそれぞれが要求した対価についてだけど……両方とも受理するとの事よ。」
「!ありがとうございます……!メンフィル帝国の寛大な心に感謝致します……!」
「本当にありがとうございます……!」
「ちなみにどれ程の領地を返還して頂けるのでしょうか?」
レンの答えにユーシスとアルフィン皇女がそれぞれ明るい表情で感謝の言葉を述べている中、クレア大尉は真剣な表情で尋ねた。
「”戦争回避条約”で贈与されるはずであったサザーランドの領地全て並びに今まで”貴族連合”に加担しなかったクロイツェン州の中立貴族が納める領地を返還するとの事よ。なおレン達メンフィルの調べではクロイツェン州の中立貴族が納めている領地は全部で4箇所だけど……言っておくけど、どこも辺境の地よ。」
「”貴族連合”に加担しなかったクロイツェン州の中立貴族が納める領地って事は……!」
「……レグラムはエレボニアの領地であり続けられるとの事だな。」
レンの話を聞いて何かに気付いたアリサとガイウスはそれぞれ明るい表情をし
「アルフィン殿下、本当にありがとうございます。このご恩は一生忘れません。」
「ありがとうございます……!この恩は殿下達をお守りし、内戦を一日でも早く終結させる事で返させて頂きます……!」
「フフ、恩なら既に返し切れない程受け取っていますわ。ですが心強いお言葉、ありがたく受け取っておきますわ。」
アルゼイド子爵とラウラに感謝されたアルフィン皇女は微笑みながら答えた。
「それでリィン君が嘆願した件――――”戦争回避条約”によって設けられる猶予期間の引き伸ばしの件はどうなったんだい?」
「その件については私から説明をさせて頂きます、オリヴァルト殿下。」
「……わかりました。説明の方をよろしくお願いします、リグレ侯爵閣下。」
「フフ、私に対して畏まる必要はありませんので以後私の事は”パント”とお呼びください。爵位や当主の座は既に息子に譲っており、平時の私は気ままに趣味の魔術研究に没頭しているだけの世捨て人ですから。」
「うふふ、戦時になれば智将として頼られる上、メンフィル帝国政府の元”宰相”で今でも時折政治家としての教えを請いに訊ねる人が絶たない人が世捨て人だなんて謙遜しすぎよねぇ?」
「フフ、そうですわね。」
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