第77話
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「さすがだね、チェスター………!フェルガナを離れて数年。あれからそれなりの修羅場はくぐって来たけど、君は僕が今まで戦った剣士の中では手強いね……!」
「フッ、まあな。………それにエレナの兄として、あいつを貰うお前にそう簡単に負けてやる訳にはいかないしな………!」
アドルの言葉に対し、チェスターは口元に笑みを浮かべて答え
「………チェスター………その事で一つ聞きたい事があるんだけど………」
チェスターの言葉を聞いたアドルは表情をひきつらせ、冷や汗をかいて尋ねた。
「なんだ?」
「ジェノス島で君と別れた際に言った君の言葉――『エレナを頼む』………あれにはどういう意味が込められていたんだい?」
「言葉通りの意味だ。俺がいなくなった後のあいつを支えてほしいという意味の……な。あいつをお前の伴侶にする気だったのなら、その意味も込めていた………どうやらエレナはお前のお陰で今でも強く生きているようだな………感謝する。」
アドルの疑問の言葉にチェスターは真剣な表情で答え、一瞬だけ強く祈り続けているエレナに視線を向けた後、口元に笑みを浮かべてアドルに視線を向けた。
「僕はそんな大した事はしていないんだけどね…………というかエレナ、故郷を出て本気で僕と一緒に旅をしようとしている事には何も思わないのかい?」
「あいつ自ら望んでそうするのなら、それでいい…………それともお前は故郷を捨ててまでお前に付いて行こうとするエレナの思いを無下にする気か?」
アドルの疑問にチェスターは静かに答えた後、わずかに怒気を纏ってアドルを睨んだ。
「……最初は反対だったよ。僕の旅は終わりが見えない果てしなく、危険が多い旅になるしね。………けどエレナの決意は変わらないってわかってしまったからね………そしてエレナに……………愛する女性を幸せにできなかった僕を『例え私の事を愛していなくても、、愛し続けます。』と言われてしまったからね………そこまでしてくれるエレナの思いを無下にできないさ…………彼女と共に歩む覚悟はとっくにできているさ。」
「………そうか。」
しかし静かに答えた後、わずかに微笑みを見せながら言ったアドルの答えを聞いたチェスターは静かな笑みを浮かべた。
「……なら、エレナを一生守れる強さを俺に見せてみろ、アドル!」
「ああ!」
そして2人はそれぞれ鍔迫り合いをやめて、一旦距離を取り
「行くぞっ!!」
「一気に決める!!」
同時にクラフト――ダブルブーストを使って、それぞれの能力を大幅に上げ、そして!
「これで……終わりだあっ!消し飛べ――ッ!!」
チェスターはSクラフト――アークレイズを放ち
「ソルストライク――――ッ!!」
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