第72話
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という事でアドルさん、私以外の女性でエレナさんなら親しくなって構いませんから。元の世界に戻ったら、エレナさんと一緒に冒険して下さいね。」
「あ、あの〜………その前に僕の気持ちは………?」
フィーナに視線を向けられたアドルは恐る恐る尋ねたが
「「……………」」
「う゛……………」
2人の威圧感がある無言の笑顔に見つめられ、押し黙った。
「…………」
そしてエレナはアドルに近づいて来た。
「エ、エレナ!君は以前言っていたじゃないか!チェスターの”生きろ”という言葉をフェルガナの地で守り続けるって!僕と一緒にいたら守れないよ!?」
近づいて来るエレナにアドルは慌てて言ったが
「あら………兄さんはアドルさんに私のことを頼むとも言っていたんですよね?なのでアドルさんもちゃんと守って頂かないと。」
「う…………」
エレナは笑顔でアドルの言葉を一蹴し
「ん……………」
なんとアドルの唇に自分の唇を押し付けた!
「!!!!!?????」
口付けをされたアドルは混乱し、固まった!
「フフ………これからの旅でフィーナさんと私以外の女性と親しくなったら、”アークレイズ”ですよ、アドルさん♪」
固まっているアドルにエレナは頬を赤く染めて微笑みながら言った。
「あ!いたわよ!」
「二人とも無事のようやな………!」
エステル達が別の入口から姿を現せて、アドル達に駆け寄った。
「お二人とも無事で何よりです。」
「き、君達も無事でよかったよ。」
クローゼの言葉を聞いて我に返ったアドルは気を取り直して答えた。
「あれれ?その人、誰ですか?」
一方ティータはエレナに気付いて不思議そうな表情で尋ねた。そしてアドル達はエレナの事を説明した。
「ええっ!?まだ封印石があったなんて………」
「ケッ。あの野郎………嘘つきやがったな。」
事情を聞いたエステルは驚き、アガットは黒騎士の言葉を思い出して舌打ちをした。
「――――いえ、どうやらその方はイレギュラーな形で取り込まれたようです。」
その時セレストがケビン達の近くに姿を現した。
「始祖様………!」
「イレギュラー?なんでまたそんな形で………?」
セレストに気づいたクローゼは驚き、ケビンは真剣な表情で尋ねた。
「先程アドルさん達が戦った”影の王”によって創られたエレナさん………その方は………いえ、この場合”エレナさん自身”でしょうね。その方がよっぽどアドルさんに会いたいと強く願ったようで、その力で本物のエレナさんも取り込んでしまったようです。」
「……………………」
セレストの説明を全員が聞いて黙った後、一斉にアドルに視線を
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