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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(3rd篇)
第71話
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……”女神”の君の勘だと、当たる可能性は高いね………わかった。考えておくよ。」

フィーナに微笑まれたアドルは苦笑した後、頷いた。

「ありがとうございます。………それと…………もう一つあるのですけど、いいですか?」

「何だい?」

「………私を抱いて下さい………遥か先の時代で、私に刻まれた貴方のぬくもりと一緒にこの子を育てる為に…………」

「………ああ。」

「アドルさん…………!」

その後フィーナはアドルに抱かれ、さらに何度も愛し合った。

「さて………と。そろそろ僕達も行動しようか。ケビンさん達も探し回っているだろうし。」

「はい。」

そして2人は部屋を出た。すると広間に出た。広間には白を基調とした騎士服と短いスカート、そして紫の外套を羽織り、肩まで切り揃えた金髪と紫紺の瞳の女性がいた。



「なっ!?君は………!」

「フフ………お久しぶりですね、アドルさん。まさかこんな形で再会する事になるとは思いませんでした。」

女性を見たアドルは信じられない表情をし、女性は微笑みながら答えた。

「お知り合いですか?」

「ああ。…………―――エレナ・ストダート。ドギの幼馴染だよ。」

「まあ………ドギさんの?」

女性―――エレナの正体をアドルから聞いたフィーナは驚きの表情でエレナを見つめた。

「け、けどエレナがここにいるって事は……」

「はい、お察しの通りです。私を倒さなければ、先に進めないようになっています。それとさっきの罠は”ルール”の一つです。私とアドルさんの手合わせを邪魔されない為に仕掛けられた罠なんですが………どうやらそれは失敗したようですね。」

驚きの表情のアドルに見つめられたエレナは頷いた後、フィーナに視線を向けた。

「…………一応聞いておくけど、”ルール違反”をしたフィーナには何も起こらないよね?」

「はい、大丈夫ですよ。それに…………」

アドルに真剣な表情に尋ねられたエレナは頷いた後、アドルにとって見覚えのある剣を構え

「一人増えたぐらいでは、別に支障は出ません。」

微笑みながらアドルに剣を向けて言った。

「それは”ブレイブソード”!!何故、その剣が………!」

「………アドルさんがフェルガナを去った後、ジェノス島跡を調べに行った街の皆さんがこの剣を海底から引き上げ、私に渡してくれたんです。」

「そうか……………というか今更だけど、エレナ。………君、何で戦えるんだい?」

エレナの話を聞いたアドルは重々しく頷いた後、表情を引き攣らせて尋ねた。

「フフ………もしかして忘れたんですか?別れるときに言いましたよね?いつか兄のように愛する故郷と大切な人達を守れるように強くなるって…………」
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