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青砥縞花紅彩画
4部分:新清水の場その四
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田家の御子息なのです。御嫡男の小太郎様です」
侍女「(思わず声をあげそうになるが咄嗟に口を覆ってそれを防ぐ)本当ですか!?」
南郷「はい(頷いて)」
侍女「それではまさか(ここで千寿を見る)」
南郷「如何なされた」
侍女「いえ、実は私共は小山の家の者なのですが」
南郷「それではあちらの姫様は」
侍女「はい、千寿の姫様でございます(頭を垂れて)」
南郷「左様でしたか。何ともはや(これには流石に驚いている)」
 弁天はそれを黙って見ている。だがやがて南郷に声をかけた。
弁天「これ駒平(当然偽名である)」
南郷「はい」
弁天「一体何時まで内緒話をしておるのか」
南郷「そういうわけではないですが」
弁天「言い訳はよい。如何致した」
南郷「はい、どうやら今あのお方に当月の御遷座は下寺か御本坊か御伺いしていたのです」
弁天「ここにその様なものがあったのか?」
南郷「その様で。どう為さいますか」
弁天「決まっておろう。そうとわかれば是非参るとしよう」
南郷「わかり申した」
 そして二人は舞台の右手に向かう。そこで千寿達と擦れ違う。

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