機動戦艦ナデシコ
1348話
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ら取り戻すために動いているというのは知っていると思う』
「ああ、それは当然だろ」
そもそも、その件は俺が命じた事なんだし。
それで忘れているなんて言おうものなら、間違いなく後でコーネリアに何らかのお仕置きがされるのは間違いない。
『それで、今日も出撃して木星蜥蜴と戦って、これを殲滅した。ここまではいいのだが……その戦いが終わった後、念の為に近くの様子を探ってみたら、妙な物を見つけたんだ』
「妙な物?」
何が見つかったのやら。
もしかしたら、ナデシコの研究所の地下にあったような火星古代文明の遺産とか、遺跡とか、そういうのか?
そんな風に感じていたのだが、映像モニタに映し出されたコーネリアは、説明するよりも見た方が早いと言わんばかりに何らかの映像を映し出す。
その映像を見た瞬間、俺が出来たのは驚きの表情を浮かべるだけだった。
恐らく傍から今の俺を見れば、相当に間の抜けた顔をしていただろう。
だが、それも無理はないと思う。
事情を知っている者がいれば、恐らく俺と同じ表情を浮かべていたのだろうから。
何故なら、そこにあったのは……
「連合軍の戦艦? ……いや、これは確か駆逐艦だったか」
そう、コーネリアの見せた映像に映し出されているのは、間違いなくこのナデシコ世界の連合軍が使っている駆逐艦だった。
この世界の軍艦にはそんなに詳しい訳ではないが、あの型の駆逐艦は俺がまだ地球でナデシコに乗っていた時に連合軍がミロンガ改を寄越せと、ミスマル提督が率いていた艦隊の中にあった駆逐艦だったのだから、忘れようがない。
いや、それだけであれば忘れていたかもしれないが、クロッカスとかいうあの駆逐艦はチューリップに飲み込まれたという、無残な最期を遂げた駆逐艦なのだから忘れようがない。
「火星がまだ連合軍に守られていた時に戦って、火星に墜落した艦か?」
連合軍が火星から撤退して、まだそれ程経っている訳ではない。
だとすれば、その戦いの時にクロッカスと同じ型の艦が木星蜥蜴にやられて火星に墜落していたとしても、おかしくはないだろう。
けど、妙なところもある。
映像モニタに映し出されている艦は、特に損傷があるようには見えないのだ。
傍から見た限りでは、無傷のようにすら見える。
もし火星周辺の宙域で木星蜥蜴と戦って被害を受け、その結果火星に墜落したのだとすれば、多かれ少なかれ装甲に何らかの被害を受けている筈だ。
「……どうなっている?」
『やはりアクセルにも分からないのか? こちらでもあの無傷な様子を見ると、どうなっているのか不思議でならん』
「だな。色々と妙なところはあるが……ただまぁ、あの駆逐艦を見つけてくれたのはこちらとしてもありがたい。連合軍との取引の材料の1つには
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