終わりの始まり
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までは耐えれるだろう、だが、少しでも敵の戦力を削いでおいてこした事は無い俺はそう思い残っている敵を倒す為に堀から身を乗り出そうとした、だがその時上空から空を切るような高い音が聞こえた、空を見上げると俺の目に映ったのは敵が放ったであろう迫撃砲弾だった、そしてその迫撃砲弾の着弾地点はこの堀の中だ、仮に今からこの堀の外に出ようとしても恐らくは俺が脱出するよりも遥かに速く砲弾が堀を吹き飛ばすだろう、つまりはゲームオーバー、詰みの状態だ、
その事を俺の頭が理解した瞬間今更のように俺を恐怖が支配した、まだ死にたく無い、それだけが俺の頭の中に響く、だがどうする事も出来ない…このまま死を受け入れる事しか俺には出来なかった
あと1秒もしない内にあの砲弾は俺の体をバラバラに砕くだろうな、死ぬ間際にもこんなくだらない事って考えれるもんなんだな、もしかしたら恐怖で頭が狂ったのかもしれないな、あーぁ
、誰でもいい、神様でも悪魔でも、妖怪とかでも俺を助けてくれないかな…そんな事を思いながら俺は恐怖のあまり気を失っていった、最後の最後で痛みを感じずに済みそうだ、そして俺は完全に意識を手放した、誰かに襟首を引っ張られるという奇妙な感覚を感じながら…
???
「…間一発だったわ、もう少し遅ければ死んでいたわね」
「……本当にこの者がこの幻想郷を護る者なのですか?私にはそうは見えませんが…」
暗い何処かで気を失っている純を見下ろす二つの影があった、一人は紫色の服に身を包んだ金髪の女性、もう片方は狐の様な尻尾を生やした女性だった
「あら、私を疑うのかしら?私悲しいわ」
「い、いえそう言う訳ではありません、申し訳ございません、紫様…」
「別に構わないわ、それに私も最初は疑ったわ、けど彼からの反応を見ると彼で間違いないわね」
紫と呼ばれた紫色の服を着た女性は不敵に笑いながら純を見る、その目はまるで何かにすがる様な目つきだった
「紫様、彼はすでに能力に目覚めているのですか?」
「いいえ、まだ目覚めてはいないわ、彼が能力に目覚めるのはもう少し時間がかかりそうね」
「…そうですか…間に合うのですか?運命の日までに…」
「間に合わせるのよ、何としてもね、そうでなければ幻想郷が滅んでしまうわ…さてそろそろ時間ね、藍頼んでおいた物を用意しておいてちょうだい」
「わかりました、紫様…」
藍と呼ばれた尻尾を生やした女性は闇に溶けるようにその姿を消した、紫はそれがいつもの事の様に見送ると再度純を見た
「さて、貴方はすでに死んでいたであろう存在、その命、この幻想郷を救う為に奮闘してちょうだい、そして、ようこそ幻想郷へ」
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