五十一話:問答
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〜おまけ〜「アハト爺が第三次で反則をしなかったら」
ユーブスタクハイトは悩んでいた。前回の第三次聖杯戦争はまっとうな手段で勝ちに行くために剣の英霊を呼び出し挑んだが惜しくも聖杯に至ることはできなかった。剣の英霊が最優であることは過去の実績から見ても明らかである。しかし、それでも勝つことが出来なかったのだ。
前回の欠点を分析しアインツベルンはホムンクルスの一族であるために戦闘に不向きであるという結論を導き出しメイガスマーダーの衛宮切嗣を婿養子として迎え入れた。後は前回のように最優のサーヴァントと組ませれば問題なく勝てる。しかし、それでもなお不安は残る。
最優のサーヴァントと言えどサーヴァント。万が一にも負ける可能性はある。勝利をより確実にするにはどうすればよいか。考えに考え抜いた結果ユーブスタクハイトはある結論に至った。
―――そうだ、裁定者を呼ぼう。
「当主殿は本気か? 裁定者のサーヴァントを呼ぶなんて」
「あら、ルール違反は嫌い?」
「まさか、ルール違反した数なんてそれこそ数え切れない僕が嫌悪するものか。僕が言いたいのは本来参加者として呼べないクラスを呼ぼうという無謀さだよ」
「でも、大お爺様の理論は完璧よ。必ず呼べるわ」
「……本当に出来てしまうアインツベルンには言葉が出ないよ」
一組の夫婦がこれから行われる召喚の儀式について話をしている。夫の名は衛宮切嗣。妻の名はアイリスフィール・フォン・アインツベルン。一見すればどこにでもいそうな仲睦まじい夫婦であるが彼らの抱く願いはとてつもないものだ。願望の器たる聖杯に恒久的な世界の平和を願う。例え―――かけがえのない代償を支払うことになってでも。
「―――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
特殊な召喚陣の前に立ち切嗣が英霊を呼び出す呪文を唱える。辺りには青い光、エーテルが充満していき小さな嵐が起きているような光景が創り出される。
「誓いを此処に。 我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
圧縮された力の渦が弾け、召喚の疲労もあり切嗣は思わず目を瞑ってしまう。アイリもその風圧から身を守るように手で顔を覆う。そして二人が目を開けたときにまず初めに目に入ってきたのは黒いカソックであった。続いて浅黒い肌に脱色した白髪。最後に若い外見に相応しくないどこまでも澄み切った瞳。
「召喚に従い参上しました。サーヴァント、ルーラー。天草四郎時貞です」
〜おわり〜
四郎「人類を第三魔法で不老不死にして救済します」
切嗣「人類
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