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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第九十一話 変身
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めたこと、出征前に分艦隊司令官に不安を抱いた俺がロイエンタール、ミッターマイヤーを分艦隊司令官として連れて行くように進言したが受け入れられなかったことをラインハルト自身が証言した事で俺には罪なしと言う事になった。

結局軍法会議では、以下のように判断された。

イゼルローン要塞陥落に関しては帝国軍三長官は最善を尽くしたが、敵が巧妙であり帝国軍三長官に罪有りとは言えない。さらにゼークトは戦死、シュトックハウゼンが捕虜になることで罪を償っている。

艦隊戦に関しては宇宙艦隊司令長官の慢心、不注意が今回の敗北を招いた。許されざる失態ではあるが処分に関しては皇帝の判断に任せる。

俺は今、新無憂宮にある謁見の間で皇帝に拝謁している。尤も俺だけではない、リヒテンラーデ侯、エーレンベルク元帥、シュタインホフ元帥も一緒だ。これからラインハルトの処分を決めることになる。

皇帝の判断に任せる、皆不安なのだ。あまりきつい処分を求め、それに対してアンネローゼが反発したらどうなるかを判断しかねている。今まではアンネローゼは特に権力を振るうことは無かった。

しかし、ラインハルトの危機に対してどうなのか? 何もしないとは考えられない。つまりその事が処分は皇帝に任せるとなっている。そして皇帝はリヒテンラーデ侯をはじめ俺たちに処分をどうすべきか相談している。

何のことは無い、厄介事のたらいまわしなのだ。ちなみに俺が此処にいるのは次期宇宙艦隊司令長官に内定されているからだ。言ってみれば政府と軍のトップがラインハルトの処分を決めるために集まっている。

先程からエーレンベルクとシュタインホフが言い合っている。シュタインホフは厳しい罰を与えるべきだと言い、エーレンベルクは雪辱の機会を与えるべきだと言っている。エーレンベルクはおそらくミュッケンベルガーの意向を受けているだろう。

残念だが、俺は必ずしも体が丈夫ではない。その事がラインハルトに対して厳しい処分(軍からの追放等)を避けるべきだと言う意見になっている。そしてリヒテンラーデ侯も同じ考えを持っている。

俺には国内の内乱を防がせ、他の指揮官に外征を任せるべきだということだ。そして彼にとっては門閥貴族の紐の付いてない指揮官が望ましい。ラインハルトはその条件に合う数少ない指揮官なのだ。

「ヴァレンシュタイン大将、卿の意見を聞こうではないか?」
リヒテンラーデ侯が俺に問いかけてきた。さて、俺の答えを出すべきだろう。俺はイゼルローン要塞陥落後、何度も考え続けてきた。

これから帝国は同盟、フェザーンにどう対応していくべきか、その中で俺は何をするべきなのか。考えて考え抜いた答えをミュッケンベルガー元帥にも相談した。元帥は危険だがやる価値は有ると言ってくれた。

そしておそらく俺の答えが受け
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