第三章
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「ダビデでも石で倒したしね」
「そのダビデ王よりも強いとか言いそうですよ」
「無茶苦茶だね、一回そんな日本人と会って話をしたいよ」
「今もここに来てるかも知れないですよ」
「じゃあ会うことを祈っているよ」
ジェームスはラハルに笑って返した、そしてだった。
彼に案内してもらいながら昼の観光を楽しみ土産ものも買った、その土産ものの中にはあの後頭部に着ける仮面や虎のものもあった。
昼はそうしたことで楽しみ夜はホテルでシャワーを浴びてから二人で夕食を食べてだ、その後でだった。
ラハルはジェームスにだ、笑って提案してきた。
「じゃあ晩御飯も食べたので」
「飲むんだね」
「いいお店ありますよ」
「美味しいお酒が出るお店だね」
「はい、どうですか?」
「返事は一つだよ」
笑顔でだ、ジェームスはラハルの誘いに乗った。
「それはね」
「そうくると思ってました」
「うん、じゃあ今からだね」
「一緒にそのお店行きましょう」
「是非ね」
「私も飲みますし」
「あれっ、ラハルさんもなんだ」
ジェームスは彼の言葉を受けてだ、彼に笑って返した、
「飲むんだ」
「はい、そうさせてもらいます」
「ムスリムでもだね」
「アッラーは許して下さいます」
これがラハルのここでの返事だった。
「お仕事の付き合いなので」
「そうくるんだね」
「そうです、では行きましょう」
むしろラハルの方がだった、乗り気でだ。
ジェームスを夜の観光に案内した、そして店に行くとだ。
地味だが親しみのある感じの店の看板を見てからだ、そのうえで。
二人で店の中に入った、すると。
その店に入るとだ、木造で如何にも南洋にあるという趣の椰子の香りがしそうな内装だった。客は多くどの席も賑わっている。
二人はその店の二人用の席に案内された、そこで。
ラハルは席に座るとだ、ジェームスに満面の笑顔で話した。
「では今から」
「飲むんだね」
「ここのビールがいいんですよ」
「ビールだね」
「あと色々頼みますから」
「そういうことはラハルさんがだね」
「安いお店ですから」
勘定の話もするのだった。
「安心して下さいね」
「それじゃあね」
「今から飲みましょう」
こうしてだった、二人で飲み食いをはじめた。右手にスプーン、左手にフォークを持つインドネシアのマナーでだ。
それで食べつつだ、二人で談笑をしていたが。
隣の席からだ、日本語が聞こえてきた。それで。
ジェームスは話しているそのアジア系のカップルを見てだ、ラハルに聞いた。
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