―雷光―
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おジャマ・デルタ――」
『――サンダー!』
降り注ぐ雷撃。それに対抗するかのように、俺は最後まで残っていたリバースカードを発動した。
「伏せてあった《ダメージ・ポラリライザー》を発動! 効果ダメージを与えるカード効果を無効にし、お互いにカードを一枚ドローする!」
俺のフィールドに伏せられていたカードは、亮が使っていた罠カード《ダメージ・ポラリライザー》。効果ダメージを無効にして一枚ドローする、というカード効果によって、《おジャマ・デルタ・サンダー》の効果は無効となった。円陣を組んで浮かび上がっていた三兄弟も地に戻り、万丈目のバーンダメージによる決着は失敗する。
「なるほどな……最後の伏せはそれか。やはりこのデュエル、このオレに勝利の女神は微笑んでいるらしい」
「……ほう」
しかして《おジャマ・デルタ・サンダー》を無効化されたにもかかわらず、万丈目はさらに勝利を確信した笑みを深めていき、勝利宣言を撤回しないままに。《ダメージ・ポラリライザー》の効果でドローしたカードを見ることもなく、おジャマ三兄弟に更なる命令を下す。
「見せてやる、オレたちの力をな! おジャマ三兄弟を攻撃表示に変更!」
正確には、《思い出のブランコ》の効果によってこのターン特殊召喚された、《おジャマ・イエロー》は元々攻撃表示だったものの。万丈目の宣言した通りに、おジャマ三兄弟は――攻撃力0のモンスターが三体、攻撃表示の意を示す。
「Bloo−D……確かになかなか厄介だが、エド、お前のフィールドという隙がある! リバースカード、オープン! 《ギブ&テイク》!」
真に最後のリバースカード――先の万丈目のターンに、《融合解除》とともにフィールドに伏せられていた、通常罠カード《ギブ&テイク》が日の目を見る。そのカードの効果は、自身の墓地から相手フィールドにモンスターを特殊召喚する、というもので。
確かに万丈目が指摘した通りに、この場で唯一エドのフィールドにのみ、Bloo−Dの効果封殺の影響はない。ならばエドのフィールドにモンスターを特殊召喚すれば、Bloo−Dがいようとモンスター効果を発動出来る、というのは道理だったものの。
その、エドのフィールドに特殊召喚されたモンスターは――
『我ら、黒蠍盗掘団!』
「は?」
「え?」
「あいつら……」
プレイヤーたちから三者三様の感想が響き渡り、エドのフィールドに《黒蠍盗掘団》が特殊召喚された。元・セブンスターズでありカードの精霊だった彼らは、確かに万丈目が預かっていたが、《黒蠍盗掘団》が一つに纏まったモンスターとして現れていた。
「いくぞ貴様ら! 万丈目サンダー・スペシャルだ! 三兄弟で黒蠍盗掘団に攻撃!」
『合点だ
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