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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第11話
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”特別実習”によって培われたものなのでしょうね。」

「……………」

Z組の決意を知ったサラ教官とセドリック皇太子は驚き、シャロンとプリシラ皇妃は微笑み、レーグニッツ知事とユーゲント三世は静かな笑みを浮かべた。



「―――”Z組”だけでなくわたしたちも同じです。何と言ってもトールズの士官学院生の座右の銘は……”世の礎たれ”ですから。」

「あ。」

「入学式の時の……」

「獅子心皇帝の言葉か。」

「フフ、考えてみればそうであったな。」

「はは、君達が凄いのは自分達でその結論に辿り着いたことだと思うよ?」

「うん、誇っていいと思う。―――そして現在、かなりの数の学院生が帝国各地並びにメンフィル帝国領内に散っていますが………気持ちは皆、同じだと思います。」

リィンに微笑んだトワはオリヴァルト皇子を見つめた。



「そうか―――……殿下。」

「ああ、まさかここまでの答えが聞けるとは思わなかった。これで決まりだろう。父上、先程軽く説明したように、よろしいでしょうか?」

アルゼイド子爵の視線に頷いたオリヴァルト皇子はユーゲント三世に視線を向け

「うむ。―――これよりお主達にこの艦を預けよう。”紅き翼”―――飛行巡洋艦”カレイジャス”を。」

ユーゲント三世はリィン達を見回して驚愕の言葉を口にした。



「え……」

「――――ええええええっ!?」

「か、艦を預けるとは……?」

「フフ、そのままの意味だ。カレイジャスの運用は今後、そなたたちに一任する。”現状”を良くするためには足掛かりは必要であろう?」

「そ、それは確かにそうですが……」

「学生のわたくしたちには不相応だと思うのですが……」

アルゼイド子爵の指摘を聞いたラウラは戸惑い、セレーネは不安そうな表情をした。



「で、ですが……子爵閣下や陛下達はどうされるのですか?」

「我々は艦を降りた上で帝国西部へ向かうつもりさ。その上で、第七機甲師団や他の中立勢力と連携して活動しつつ、メンフィルと和解に向けての交渉をしようと思っている。これ以上、罪なき民草を戦火に巻き込まない為……そして内戦に巻き込んだメンフィル帝国に対する”罪”を償っていくためにもね。」

「それを遂行するにあたってこの艦はいささか目立つのでな。そなたたちに預けた上で―――帝国東部を任せたいのだよ。」

「あ…………」

「………………」

「……なるほど。この上なく合理的ですね。」

「これで東部と西部の双方に”第三の風”を吹かせられる………」

「ハハ、なんつーかギルド顔負けの発想ですね。」

オリヴァルト皇子とアルゼイド子爵の話を聞いたリィン達が黙り込んでいる中、クレア
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