機動戦艦ナデシコ
1347話
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ないでしょうね。けど、エルフの中にも精霊の卵に参加していない者はかなり多いわ」
「だろうな」
精霊の卵というのは、シャドウミラーの実働班入りを希望したエルフ達の修行の場でもある。
つまり、エルフの中でも戦闘を得意とする者達……その中でも更に高い能力を持った者達の集まりだ。
当然精霊の卵に所属したくても能力不足でそれが無理な者もいるし、元より戦いを好まない者も多い。
エルフ、ハイエルフ、ダークエルフ。シャドウミラーに所属するエルフ族は全部で3種族いるが、その3種族の中でも精霊の卵に所属しているのは1割……良くて2割といったところだ。
「そんなエルフの中には、戦いではなく技術でシャドウミラーを……もっと言えばアクセルを支えようとしている人もいるのよ」
「それは分かる。けど……大丈夫なのか? いや、より正確には技術者として大成するのか?」
エルフ族というのは、基本的に門世界の出身だ。
つまり、科学技術というものに対して殆ど触れた事がなかった。
ホワイトスターに来てからはその科学技術を積極的に採り入れてるし、何より精霊の卵というMSを使う傭兵団も存在している。
だが……逆に言えば、エルフ族というのは機械を使う事は出来ても作ることは決して得意な訳ではない。
別にこれはエルフを侮っている訳ではなく、元々の適性に近い。
門世界の中で生きてきたエルフ……それも人間よりも遙かに長い間を生きるエルフだけに、その中には門世界の常識が根付いている。
科学技術の類を使うのであればともかく、作る側に回れるのかという疑問がある。
何より、シャドウミラーの技術班というのは先程レモンが口にした通り、非常に高い技術を持つ者達の集団だ。……高い技術を持つ分、変人度合いも色々と物凄いが。
俺がナデシコに特に違和感もなく溶け込めたのは、その辺の理由も大きいだろう。
「そうね。最初は確かにエルフの人達も色々と苦労するでしょうけど……どのみち、私の技術班に入ってすぐにやっていけるだけの能力を持つ人ってのは少ないのよ。マリューとロイド辺りが入ってすぐに技術班としてやっていけたけど、それは特別よ。セシルもギアス世界だと決して能力が低いって訳じゃなかったけど、シャドウミラーだと技術班の中でも一番能力が低い状態だったしね」
こうやって改めて聞くと、シャドウミラーの技術班って何なんだろうな。
レモンが一番能力が低いと言っているセシルは、決して無能って訳じゃない。
それどころか、ギアス世界で始めてエナジーウィングを開発した、腕の立つ技術者だ。
KMFで空を飛ぶフロートユニットは、そのエネルギー源であるエナジーフィラーを大量に消費するうえに、その部分は殆ど無防備に敵の前に晒されてしまう。
それに比べると、エナジーウィン
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