機動戦艦ナデシコ
1347話
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をする訳がない。
ない……と思いたいんだが、どこの世界にも自分だけは特別だとか、自分が失敗したらどうなるかとか、そんな事を考える頭を持たない奴もいる。
そういう人物を選別するために、シャドウミラーに転移出来る人物はその世界で審査している奴な訳だけど。
「とにかく、キブツもそうだが、シャドウミラーの本拠であるホワイトスターにしても、永遠の存在ではない訳だ。である以上、何かあった時にはそれを修理出来るように……そして最悪の場合は、同じ物を新しく作れるようにしておく必要がある」
「……つまり、キブツの調査を?」
「ああ。正直、技術班には色々と仕事を任せ過ぎだと思うんだけどな。頼れるのが技術班しかいないのも事実だ」
まさか、キブツを他の世界の科学者や技術者といった面子に見せる訳にもいかないだろう。
「そうね。でも、技術班の子達は、その忙しさを楽しめる面子が揃っているのよ。だからこそ、シャドウミラーの技術班が務まっているとも言えるけど。それに魔法球や時の指輪の効果で実質的には不老になって、時間も気にせず自分の研究に集中出来るという現状は、嬉しさこそあれ、辛いと思ってる子達はいないんじゃないかしら。……まぁ、それもさっきアクセルが言ったように100年、200年と時間が経てば分からないけど」
レモンの言葉に頷き、紅茶を口へと運ぶ。
実際、技術班のテンションの高さを思えば、あのやり取りを100年、200年続けるとなると色々な意味で……あ、でもなんだか技術班のメンバーを考えると、普通に500年後とかもハッチャケて、エキドナに追われているような未来が思い浮かぶな。
「とにかく、これからも色々と頼むと思うけど、キブツの方の調査も進めてくれ。勿論すぐに技術班の全力を使って……って訳じゃない。余裕がある時に出来る範囲でいい」
「でしょうね。全力でやれって言われても、今のままだとちょっと難しいしね。技術班の人数を増やしても……そこまで余裕がある訳じゃないし、そもそもうちの子達は他の世界に行けば最高峰の科学者として活躍出来る人ばかりだもの。そう簡単に誰かを入れても……ああ、そう言えば」
「うん?」
レモンが言葉の途中で、ふと何かに気が付いたかのように言葉を止める。
そして意味ありげな笑みを浮かべて、口を開く。
「実はエルフの中で何人かが技術班に興味を持っているのよ」
「……エルフ達が? また、随分と畑違いな……」
俺の知ってる限りでは、エルフというのは基本的にそれ程戦いを好む訳ではなく、戦うにしても出身が門世界という事もあって生身での魔法や弓を使った戦いが主だった。
まぁ、最近では俺に影響されたのか、精霊の卵としてMSに乗って傭兵団をやっているが……
「そう? まぁ、アクセルならそう思っても仕方が
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