第65話(8章終了)
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来るとはな………」
「へっ。それはこっちの台詞だぜ。」
「フフ………あれからどれほど腕を上げたのか、楽しみにさせてもらおう。」
「おう………って!やっぱり、オッサンに似ているぞ、あんた!メンフィルに行ってからますます似て来たんじゃねえのか!?」
一方口元に笑みを浮かべたレーヴェに視線を向けられ、言われた言葉に頷いたアガットだったが、すぐにレーヴェを睨んだ。そしてレーヴェは次にリシャールに視線を向けた。
「リシャール大佐………こうして話すのはクーデター事件以来ですね。まさか、こんな形であなたと再び相見えるとは。」
「ロランス少尉………いや、レーヴェ君。それはこちらの台詞だよ。しかし、今回の件は私にとっては幸いだった。ようやく君の実力を確かめる事が出来るからね。」
視線を向けられたリシャールは頷いた後、静かな笑みを浮かべた。
「フフ………失望させなければいいのですが。こちらこそ、剣聖直伝の技、見せて頂きます。」
リシャールの言葉を聞いて口元に笑みを浮かべたレーヴェは真剣な表情に直して、リウイとファーミシルス、ツーヤに視線を向けた。
「………陛下、大将軍、ルクセンベール卿。此度の件、皇女の護衛騎士であるにも関わらず、参上が遅れ、申し訳ありません。」
「………構わん。この場所は自らの意志で現れる事はできないのだからな………ただし、遅れた分は今後の探索で取り返してもらう。」
「………陛下の言う通り、あたし達はその件に関しては気にしていません。ですが、ようやく参上したのですから元の世界への帰還…………全力を持って当って下さい。」
「この私が直々に率いる親衛隊員の一員として、無様な戦いは許されないわ。その事を常に頭に入れておきなさい。」
「ハッ。」
3人の言葉を聞いたレーヴェは真剣な表情で敬礼をした。
「う、う〜ん………あのレーヴェがユリアさん達みたいに誰かに仕えているっていうイメージがどうしてもわかないわね………」
「まあ、そうよね。ホント、人生ってわからないわね………」
その様子をエステルとシェラザードは苦笑しながら見つめた。
「……………………」
一方エヴリーヌはすざましい殺気を纏わせてレーヴェを睨んでいた。
「やれやれ………貴女は相変わらずだな、エヴリーヌ。」
「フン!エヴリーヌは今も、これからもずっとこのままだよ!」
溜息を吐いて言ったレーヴェの言葉を聞いたエヴリーヌは鼻を鳴らしてレーヴェを睨んだ。
「全く……お前やリウイといい、過保護過ぎだぞ。………まあ、余の妹を伴侶にするのならそれぐらいの壁は当然だからな、レーヴェよ。」
「………はい。本来なら罪人である私に対して、ここまでの好待遇にして頂いた事………
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