第63話
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確認したジンは構えを解いて、リシャールと共に常にボロボロにされていたハイシェラとの恐怖の模擬戦の事を思い出しながら苦笑していた。
「チッ…………甘く見過ぎてたか。」
「フフ…………でも悪くない勝負だったわ。もう少し長く続いていても良かったくらいかしら?」
戦闘が終了するとヴァルターは舌打ちをし、ルシオラは口元に笑みを浮かべた。
「…………さすがにそれは勘弁させてもらうよ。」
「ああ…………全くや。」
ルシオラの言葉を聞いたヨシュアは苦笑し、ケビンも疲れた表情で頷いた。
「さて、我等を退けたことで諸君は第四にして”表”の最後の”守護者”に挑戦する資格を得た。」
「”影の王”が見出した最初の”守護者”。おそらくあなた達にとって、”表”の最後の壁となって立ち塞がってくるでしょうね。」
「それでも俺達3人相手にここまで立ち回ったんだ。無様を晒したら…………殺すぞ?」
「ああ…………わかってる。」
「ま、せいぜい気張らせてもらうわ。」
”執行者”達の言葉にヨシュアとケビンはそれぞれ頷いた。
「…………ルシオラ姉さん………その………今でも姉さんは…………」
「フフ、本物の私が生きているか死んでいるか………偽物の身としては何とも答えようがないわね。」
「………そっか…………」
「その答えは帰ってからあなた自身で見極めなさい。それと………その髪と服、とっても似合っているわよ。」
「あ………フフ、ありがとう。」
ルシオラに微笑まれたシェラザードは驚いた後、笑顔で答えた。
「ヴァルター………キリカのことなんだが。」
「ああ、こいつらから聞いているぜ。何でもカルバードの情報機関からスカウトされたんだってな。ジン、あいつに言っとけ。あんまり強面が過ぎると完全に嫁き遅れるぞってな。」
「はは………わかった、伝えておくぜ。」
ヴァルターの言葉を聞いたジンは苦笑しながら答えた後、寂しげな笑みを浮かべて尋ねた。
「ヴァルター………本物のお前はリタ達が守護している”冥き途”にいるのか?」
「クク………ああ。まさか”闘神”と”猟兵王”までいるとは思わなかったがな。お蔭で日々奴等とやり合っていて、死んだ今でも楽しんでいるようだぜ。」
「ハハ………お前らしいな。ま、あんまり暴れすぎてナベリウス達に迷惑をかけるなよ。」
「るせえ。余計なお世話だ。」
苦笑しながら言ったジンの言葉を聞いたヴァルターは面白くなさそうな表情で答えた。
「さて………そろそろ時間のようだ。」
「それでは皆様………今宵の舞台はこれにて。」
「クク………そんじゃあ、あばよ。」
そして執行者達は光と共に消滅し、同時に執行者達がいた
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