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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(3rd篇)
第60話
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はジンを賞賛したが、賞賛されたジンは逆にキリカを賞賛した。

「いえ………極みにはまだまだ程遠い。悔しいから、覚えていたらせいぜい鍛錬に励むとするわ。その時はジン、相手をしてもらうわよ。」

「へいへい。まったく、それ以上強くなってどうするんだか………」

「ほ、ほんとにそうですよ。」

「極みには程遠いって………どれだけ強くなるいうねん。」

「い、いい経験をさせてもらったかも………」

キリカの言葉を聞いたジンは呆れ、アネラスはジンの言葉に同意し、ケビンとエステルは疲れた表情で溜息を吐いた。

「さて………そろそろお別れのようね。この”第八星層”の”表”の試練もこれでようやく折り返し地点。更なる試練が待ち受けているからせいぜい覚悟しておきなさい。それでは………またいつの日か会いましょう。」

そしてキリカは光と共に消えた。



「まったく………相変わらず容赦がないヤツだ。」

「あはは………再現された人格とはとても思えなかったわね。」

キリカが消えた後ジンは溜息を吐き、エステルは苦笑していた。

「さてと………これでやっと次の領域に行けるようになったみたいや。さすがにヘトヘトやし、一端拠点に戻ってから周遊道の石碑を調べてみよう。」

「うん………さすがに疲れたわね。」

その後ケビン達は拠点に戻って休憩をした後、再び探索を再開した。そして新たに文字が光っていた石碑が指す人物―――リシャールを連れて、次なる領域―――鉄壁の砦に転位するとなんとそこはレイストン要塞で、探索の途中で現れたシード、カノーネを倒し、さらにモルガンも苦戦しながらもようやく倒した。



〜鉄壁の砦・大部屋〜



「フフ………少しばかり安心したぞ………これならば、万に一つの可能性があるかもしれんな………」

「それでは………最後に待ち受けるのはやはり?」

自分達に敗北し、地面に膝をついて呟いたモルガンの言葉を聞いたリシャールは尋ねた。

「うむ………お前達の想像する人物だ。………加えて、もう一人あ奴と同じ称号を持つ者も共にいる。」

「え…………それは一体………」

「う、嘘!?ま、まさか………!」

モルガンの言葉を聞いたクローゼは驚き、エステルは信じられない表情をした。

「………お前の想像通りの人物だ、エステル・ブライト。」

「う、嘘でしょう!?”あの人”と一緒なんて、どうしろってのよ〜!」

そしてモルガンの言葉を聞いたエステルは驚いた後、溜息を吐いた。

「だが、あやつらとて人の子。必ずや光明はあるであろう………乾坤一擲の覚悟で挑むがいい………」

「………承知。」

重々しい口調で語ったモルガンの助言にリシャールは静かに頷いた。


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