8章〜守護者の試練〜 第57話
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、いきなり話に付いていけないんですけど………」
「う〜…………何が何だか全くわからないです〜。」
「もうちょっと、わかりやすい説明をするのじゃ!」
セレストの説明を聞いたリースは呆け、エステルは制止の声を出し、アネラスは不安そうな表情で呟き、サリアは唸り、レシェンテは要求した。
「ウィル、貴方はわかりますか?」
「…………う、うん………でも、さすがにそれはありえない技術だと思うんだけどな………」
セラウィに尋ねられたウィルは頷いた後、考え込み
「あたしには何が何だかサッパリよ〜。エクリアはわかる?」
「………………まだ全ての情報を聞いた訳じゃないから、理解したとは言い難いわ。」
同じようにマリーニャはエクリアに尋ねたが、エクリアは静かな表情で答え
(ほう………異世界の古代技術とやらは中々の技術のようだっただの。)
ハイシェラは感心した様子で呟いた。一方エステル達の言葉を聞いたセレストは少し考え込んだ後、また説明を始めた。
「………そうですね………かなり語弊がありますがより判りやすく表現すると………”輝く環”が人々の望みを叶えるため創り上げた『虚構世界』といった所でしょうか。」
「そ、それなら何とか……」
「『虚構世界』………ですが、嘘の世界と言うにはあまりに現実感がありすぎるような気がするのですが。」
再度セレストの説明を聞いたエステルは苦笑し、ユリアは信じられない表情で尋ねた。
「『虚構』であってもただの『嘘』ではありません。現実の世界を反映しながら万華鏡のように変化しうる独自の法則で動く影絵の世界………そんな風に捉えると解りやすいかもしれませんね。」
「……なるほど……」
「まさに”影の国”か………」
セレストの説明を理解し始めたユリアとミュラーは納得した様子で頷いた。
「そして、この”影の国”は”輝く環”の膨大な処理を助けるサブシステムでもありました。”環”そのものではないがそれと表裏一体にある存在…………私達”封印機構”はその関係に目をつけたのです。」
「”封印機構”………………”輝く環”を封印する計画を立案・実行した古代人の組織ですね。」
「その通りです。ですが当初、”環”を封印するという計画は実現不可能だと思われていました。空間の絶対支配を行う”環”はおよそ人間のあらゆる行動に干渉することができたからです。異空間における『時間凍結』。そして『重力結界』による間接高速。二重の封印方法を思いついても実行に移せる契機を見いだせない…………私達は壁に突き当たりました。」
「敵の急所は判ったがそこを狙い撃つ隙がない…………そんな状況だった訳ですね?」
「そ、それ以前にその2つを実行できる技術があるなんて………」
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