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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 戦争回避成功ルート
第7話
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収した財産の一部を返還し、何らかの職について貰う事を検討中だ。」
「そ、そんな!?お母様まで……!」
「…………失礼ですが、メンフィル帝国軍を率いる貴方は何者なのでしょうか?」
ヒーニアスの答えにキュアが表情を青褪めさせている中、真剣な表情で考え込んでいたユーディットはヒーニアスに問いかけた。
「―――メンフィル王公領フレスラント領主”ナクラ公爵家”の子息、ヒーニアス・ナクラ・マーシルン。ゼムリア大陸のメンフィル帝国領の守護並びにエレボニア帝国侵攻の為に本国より派遣された将の一人だ。」
「!”マーシルン”という事は皇家の方でしょうか?」
「分家にはなるが、私もメンフィル皇家の一員だ。」
「そうですか…………――――ヒーニアス殿下。厚かましい申し出かと思いますが、状況が落ち着いた後私にメンフィル帝国と取引をする機会を与えて頂けないでしょうか?」
「ユ、ユーディ……?」
「”取引”だと?貴様は一体何が望みだ。」
ユーディットの申し出にキュアが戸惑っている中、ヒーニアスは眉を顰めて問いかけた。
「母の助命とカイエン公爵家の存続です。」
「フン、兄と父は見捨てるのか?」
ユーディットの答えに興味を持ったヒーニアスは嘲笑して問いかけ
「―――はい。父と兄に関しては自業自得だと思っています。言い訳にしかなりませんが元々私とキュアは内戦に反対でしたし、エリス嬢誘拐の件を知った際は何度も父にエリス嬢をメンフィル帝国に返還してメンフィル帝国に謝罪すべきだと進言しました。ですが父は聞く耳を持っていなく……」
「…………それで?もしメンフィルが貴様の求めているもの――――カイエン公爵夫人の助命とカイエン公爵家の存続に応じた場合、貴様は何を”代償”にするつもりだ?」
「……カイエン公爵家が全ての元凶でありながら私と私の妹キュアは畏れ多くもラマールの民達から慕われています。私達自身、新たな祖国となるメンフィル帝国に忠誠を誓い、クロスベル帝国やメンフィル皇家の方々のお役に立つ為に働く所存であります。民達に慕われ、またラマール州の統括領主であった私達がメンフィル帝国にに忠誠を誓えば、民達は当然としラマール州の貴族達も従い、戦後の処理や領地経営がやりやすくなるかと愚考致します。また、本来なら爵位剥奪どころか一家郎党処刑されてもおかしくない立場である私達”カイエン公爵家”を救った所か配下として新たな国造りに携わらせた事で、国内の人々は当然として、諸外国に対してもメンフィル帝国の慈悲深さを知らしめることができると思われます。」
「ほう…………カイエン公爵家の長女は”才媛”であると報告にあったが、報告以上の者だな。――――だが、残念だったな。”ラマール州はメンフィル帝国領にはならない
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