第10話
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、ある事件を追って捜査を進めているのですが―――」
そしてロイド達はディーター総裁に事情を説明した。
「―――なるほど。その”銀”とやらの導力メールがIBCに君達のオフィスに送られてきたのか。」
「ええ……そうなんです。」
「………恐らくこのビルにあるメイン端末からだと思います。それを操作して送った可能性が高いかと。」
「ふむ………このビルのセキュリティには正直、自信を持っていてね。特に端末室があるフロアには許可されている人間しか入れないようにしているんだ。端末の操作も、権限がある者しか出来ないようになっている。」
ティオの推測を聞いたディーター総裁は頷いた後、真剣な表情で答えた。
「大変失礼ですが………端末を操作できるスタッフの中で不審な方はおられないでしょうか。最近入ったばかりとか、何か後ろ暗いことがあるとか。」
「ふむ………私の知る限り、信頼できる者ばかりだけどね。―――それより、ロイド君。他の可能性はあり得ないのかな?」
「え………」
ディーター総裁に尋ねられたロイドは呆け
「例えば、そうだな………”銀”の正体がこの私で君達にメールを送ったとか。」
「ええっ!?」
「マ、マジかよ!?」
「お、おじさま……!?」
「うふふ、確かにそれは盲点だったわね?」
ディーター総裁の言葉を聞き、仲間達と共に驚き、仲間達が驚いている中レンは意味ありげな笑みを浮かべてディーター総裁を見つめた。
「ハハ、例えばと言っただろう。伝説の刺客とやらの正体が私みたいな立場の人間だったらなかなか面白いとは思うが……さすがに現実はそこまで奇想天外ではないだろうしね。」
「は、はあ………」
「もう………驚かせないでください。」
「お茶目な方ですね………」
そしてディーター総裁の指摘が冗談とわかると、ロイドは苦笑し、エリィとティオは呆れた。
「ハッハッハッ、これは失敬。しかし、考えてもみたまえ。もし、そのメールを送ったのがここのスタッフだった場合………自分が犯人だと名乗るのも等しい行為ではないかな?」
「あ………」
「……確かにそうね。」
「逆にスタッフ以外の可能性を考えた方がいいってことか………」
ディーター総裁の正論ともいえる指摘にエリィは声を上げ、レンは静かな表情で頷き、ランディは目を細めて呟いた。
「………―――ティオ。あのメールが、IBCの端末から支援課に送られたという記録………それを偽装することは可能なのか?」
「そうですね………別の場所から、IBCの端末に”ハッキング”を仕掛けた可能性はゼロではないかもしれません。」
「”ハッキング”………?」
「そういや小
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