妖精vs.冥府
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るほどの力。
この発射には、現評議院9人の承認と、上級職員10人の解除コードが必要になる』
『つまり、評議院がみんな殺された今は・・・』
『評議院はエーテリオンを使えないってことか?』
『エーテリオンを無力化することも、奴等の狙いの一つか』
ミケロの説明で冥府の門が評議院を襲撃した理由を悟った妖精たち。続けて、今回彼らが狙っているフェイスについての情報を求める。
『フェイスとは一体どんな兵器なんじゃ!?』
『・・・』
マカロフの質問に眉間にシワを寄せて答えるべきかどうか悩んでいるミケロ。それにマカロフが大声を張り上げる。
『秘匿義務があるのはわかる!!しかし今はそれどころではないんじゃぞ!!』
彼の呼び掛けが通じたのか、ミケロはようやく、口を開いた。
『魔導パルス爆弾。大陸中すべての魔力を消滅させる兵器』
『な・・・』
予想していなかった兵器に、言葉を失う面々。しかし、それは当たり前の反応であった。
『大陸中の魔力を・・・』
『『消滅!?』』
魔導士ギルドを束ねる機関が、その魔導士の源である魔力を消し去る兵器を持っていたのだ。驚かない方が驚きである。
『全魔導士が、魔力欠乏症になる』
『それだけじゃない!!冥府の門が使う力は、魔法じゃなくて呪法だとか言ってた!!』
『全魔導士が魔法を使えず苦しむ中で、冥府の門だけが自らの力を使える世界・・・』
『なんというとんでもない兵器を!!』
すると、ミケロの元に立ち上がったナツが歩み寄る。彼はその老人の胸ぐらを掴み上げた。
『それはどこにあるんだ?奴等より先に、俺たちがぶっ壊してやる!!』
『し・・・知らんのじゃ・・・本当に。
封印方法は、三人の元評議院の生体リンク魔法だと聞いたことがあるが・・・その三人が誰なのかは、元議長しか知らない情報じゃ』
鬼の形相で迫るナツに怯えながら答えるミケロ。その彼がウソをついているようには到底見えない。
『生体リンク魔法・・・』
『つまりそれって〜』
『三人の命が、封印を解く鍵・・・』
『だから奴等は情報を聞き出そうともせずに、評議院を殺しているのか』
ハッピー、セシリー、ウェンディ、グレイがそういう。
『でも、それって逆に言えば、情報を得る必要がないということ。冥府の門はフェイスの隠し場所まで掴んでいるということでしょうか?』
ジュビアの鋭い指摘。それはほぼ当たっていると考えていいだろうと全員が納得する。
『封印してる三人の元評議院が殺されたら、フェイスが冥府の門に渡るぞ、じじぃ!!』
『急いでその三人を捜し、守らねば!!その三人のことは、元議長が知っているのだな?』
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