妖精vs.冥府
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しばらくすると、通信用魔水晶彼らの顔が映し出された。
『遅かった・・・』
『こっちは、派手に暴れた様子はない』
『暗殺だったと推測される』
悔しさに顔を歪ませるガジル。彼に代わり、レビィとリリーが状況を説明する。
『ちくしょう・・・あと少し早ければ・・・』
『ガジル・・・』
普段は見たこともないくらい悔しそうにしているガジル。それには何か理由があるのだと、他のものたちもすぐに悟った。
「まずいな・・・」
「そうね。まさかこんなに早く動いてるなんて・・・」
彼らの報告を聞いてエルザとミラの表情に焦りが見える。その間シリルは、川の水を飲みながら、乗り物酔いに備えてあらかじめ道順の確認をしていたりする。
『よかったぁ!!やっと繋がった!!』
『ルーシィか!?』
少し時間が経ってから、金髪の女性が魔水晶に映される。その女性は、ギルドを出た際よりもボロボロになっている。
『持ってきたやつ壊れちゃって、これ、街にあるやつなの』
『そっちの様子は?』
『ミケロさんは無事よ』
ついにきた朗報にギルドが沸く。報告するルーシィの後ろに、傷だらけで倒れているナツと彼を看病しているウェンディの姿が小さく映っている。
『ナツが大ケガしちゃったけど』
『勝ちだ』
『冥府の門の一人を倒しました』
『勝ちだ』
『だそうです』
よほど激しい戦いだったらしく、髪も服もボロボロのナツ。彼らの後ろでは、アフロになっているハッピーと街の状況をマカロフたちに話すシャルルとセシリーも見られる。
『ミケロからは何か情報を引き出せたのか!?』
『それが・・・』
身を乗り出すマカロフ。ルーシィはなんとか救い出したミケロを映すが、彼は壁にもたれ掛かり、何かをブツブツと呟いている。
『白き遺産・・・フェイス・・・ワシは何も知らん・・・本当に何も知らん・・・』
『フェイス?』
聞き慣れない言葉に訝しげな表情をするマカロフ。ミケロは灰人のようになりながら、ゆっくりと口を紡ぐ。
『そう・・・評議院が保有する・・・兵器の一つ・・・』
それを聞いた途端、この通信を聞いているものすべての表情が強張った。そんな中、倒れていたナツが上体を起こしミケロを見据える
『兵器だぁ?なんで評議院がそんなもんを・・・』
『魔法界の秩序を守るためでしょうね。私だって思うところはあるけど、今は話を進めましょ』
それかけた話題を元に戻す。ミケロはフェイスについての情報を語り始める。
『いくつもある兵器は・・・その危険度、重要度によって、管理方法が変わってくる。例えば、エーテリオン・・・この大陸中すべてを狙える超魔導砲。その威力は、一国をも一瞬で消滅させ
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