妖精vs.冥府
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とも自由に人間界にやって来ることができるので、こうやってギルドにちょいちょい顔を出しているのである。
「元評議院の住所はぼくが知ってる。全員ではないけどね」
「ロキ」
なんとロキさんが元評議院の人たちの住所を数名ほど知っているらしい。それにルーシィさんが驚いていたが、俺とウェンディにはある疑問が浮かぶ。
「秘匿情報の住所を・・・」
「なんでロキさんが知ってるんですか?」
たった今マカオさんから知るものはいないと言われたはずの元評議院の住所。それなのに、なぜ普段は星霊界にいるロキさんが知っているんだろうか。
「それはね・・・」
ロキさんはその素朴な疑問を受けて俺とウェンディのそばにやって来る。
「ゴニョゴニョゴニョ・・・」
「「/////」」
「女ね」
元評議院の住所を知っている理由を聞かされた俺とウェンディは思わず赤面する。なんて情報の入手の仕方なんだろうか。いや、それは単なる偶然だからいいのかな?
「あ・・・」
ロキさんの言葉に恥ずかしがっていると、あることを思い出す。それは交換留学の時にレオンに案内されたある人物の自宅。
「そういえば、俺も評議院の住所わかります。一人ですけど」
「「「「「!!」」」」」
ソロ〜と手を上げてそう言うと、ロキさんから詳しい住所を聞いていたポーリュシカさんをはじめとする皆さんが全員こちらを向く。
「クロフォードさんのこと?」
「うん。元評議院って言ってたし」
エクシード救出のための保険として俺たちの弁護をお願いした人物。レオンから聞いた話だとそう言ってたし、間違いないんじゃないだろうか?
「何!?」
「クロフォードだと!?」
ウェンディが発した名前を聞いて皆さんがザワザワと騒がしくなる。あれ?もしかしてそんな人いないとか、そういう雰囲気なのかな?
「それ元議長だぞ!?」
「なんでそんな人知ってんだ!?」
マカオさんとワカバさんが立ち上がりながらそう言う。あの人元議長だったの!?全然知らなかったよぉ。
「シリル、彼の住所は?」
「えっと・・・あれ?」
ロキさんから一通りの住所を聞き、地図に目印を付けたポーリュシカさん。彼女に問われて答えようとしたが、パッと住所が出てこない。その理由は簡単だ。
「あの・・・道順しか覚えてないです・・・」
しょぼんと沈みながらそう言う。レオンに案内された時、万が一道に迷ったらと思って目印になりそうなものは覚えてきた。だけど、森の中だったし、詳しい住所まではわからない。
「ウェンディは?」
「ごめんなさい。私、道順も曖昧だから・・・」
ウェンディもあたふたしながらそう答える。せっかく最重要人物の情報があるのに、それを生かすことができないなん
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