第二十九話 お墓地でその十四
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「それはね」
「もう先輩が神様で」
「らしいわね。もう何かあれば鉄拳制裁だったって」
そういうのは好きではないです。私は暴力とかそうしたことにはかなり抵抗があります。天理高校の男の子の世界も昔はかなりバンカラだったそうですけれど。
「規律だって凄かったって」
「東寮はそこまで行かないんですか」
「厳しいことは厳しいわ」
それは否定しません。
「けれど海軍まではね」
「そこまではいかないですか」
「それはそうよ」
幾ら何でも、です。
「軍隊じゃないんだから」
「というか軍隊から一番かけ離れた世界ですよね」
阿波野君は少し考えてから言ってきました。
「ここって」
「そうよね。戦わない宗教だから」
「それでいいと思いますよ」
何か急に。適当から真面目になってきたような。
「それで」
「そうよね。それでね」
「けれどとりあえずボディーガードにはなりました?」
話をそっちにすぐ戻すのがやっぱりでしたけれど。
「ここまで」
「一応はね。それじゃあ」
「はい、また」
東寮の門のところでお別れです。この日はこれで終わりでしたけれどこの日一緒にいたことが。思わぬ大騒動に発展するとはこの時私は気付いていませんでした。
第二十九話 完
2008・11・26
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