第三百三十四話
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第三百三十四話 魔女らしく
葵が奇麗になった理由を突き止める、具体的にどうしてそうするのかをだ、赤音は考えはじめた。そしてだった。
今も自分の前にいるジップとハリーにだ、こう言った。
「ここはね」
「はい、ここはね」
「どうするの、ご主人様」
「占い?」
首を傾げさせつつ二匹に言う。
「それで見る?」
「ああ、占いね」
「占いも魔女のやることだしね」
「占いも魔女の使う術の一つだし」
「それをしてみるのね」
「うん、この前水晶玉占いとか教えてもらったし」
今田先生と今日子先生からだ。
「やってみようかしら」
「いきなり水晶占い!?」
「あれは難しいでしょ」
ジップとハリーは驚いた声で主に聞いた。
「幾ら何でも最初は」
「簡単なものでよくないかしら」
「私もそう思うから」
赤音にしても実際にこう考えていたので二匹に真顔で返す。
「ここはタロットかトランプね」
「じゃあどっちでするか」
「それね」
「タロットね」
考える顔でだ、赤音は言った。
「あれは二十二枚で五十三枚、ジョーカー入れてのトランプより数少ないから覚えやすくて結構覚えてるし」
「それじゃあタロット?」
「タロットでやってみる?」
「そうしてみるわね、じゃあ教科書貰ってるし」
塾の占いの教科書をここで出した。
「やってみるわね」
「占いの勉強がてらに」
「やってみるのね」
「そう、魔法はまずやってみる」
実践だというのだ。
「占いもそうだしね」
「じゃあここはタロット占いをして」
「お姉さんを調べる」
「今からそうするのね」
「占いの勉強も為にも」
「ええ、じゃあ早速やるわね」
その占いの教科書を開きながら言う。
「さて、どの占い方でいこうかしら」
「タロット占いといっても色々あるから」
「まずはどの占い方でするか決めるのね」
「そうするわね」
「じゃあね」
「私達も協力するわね」
そこからだった、だがタロット占いで調べることは決めた。それで赤音はその目をきらきらとせていた、実に楽しげに。
第三百三十四話 完
2016・4・17
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