第一幕その十一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「やるよ」
「すいません」
「いいさ、御前さん達この国に来たのははじめてだろう?」
「はい、ボタン以外は」
「だったらな」
「カドリングの地図もですか」
「そっちもやるよ」
こう言ってくれたのでした。
「だから持って行きな」
「すいません、カドリングのことは詳しいつもりですけれど」
「しかしそれは王宮からの道だよな」
「都の」
「それならだよ、ここからカドリングの中に行くのは慣れてないならな」
それならというのです。
「だからな」
「この地図を持って行ってですか」
「行けばいいさ」
「それじゃあ有り難く」
「ああ、持って行きなよ」
その地図をというのです。
「そうしなよ」
「わかりました」
カルロスはおじさんの言葉に笑顔で頷きました、こうしてでした。
一行は地図を貰ってです、そのうえでまずはリンキティンク王の宮殿を目指すのでした。そして宮殿の方にです。
少し歩いていくとでした。皆の前にです。
赤い木々の林が見えました、その林を見てでした。
ボタンは五人にです、こう言いました。
「あの林の木はお弁当の木だよ」
「あっ、そうだね」
その通りだとです、カルロスはボタンに応えました。
「あの木はね」
「もうお昼だしね」
「丁度お腹も空いてるよね」
「うん、それじゃあね」
カルロスもボタンの言葉に頷いてです。
皆にお顔を向けてです、こう提案しました。
「じゃあ今から」
「ええ、それじゃああの林まで行って」
「お昼にしましょう」
「それぞれお弁当を手に取って」
「皆で食べよう」
「早く行こう」
ボタンは陽気に皆に声をかけます。
「そして食べよう」
「うん、今からね」
カルロスが五人に応えてでした、そのうえで。
皆はそのお弁当の木の林のところまで行ってでした。それぞれそのお弁当を手に取りました。そのブリキの箱を開けますと。
パンにです、コールドチキンと。
それに無花果が付いていてです、葡萄のジュースもあります。
そのお弁当を見てです、恵梨香はにこりと笑って言いました。
「美味しそうね」
「うん、しかも量も多いしね」
「パンも鶏肉もね」
ジョージと神宝もその大きなお弁当箱を開けて言います。
「無花果も三個も入っていて」
「全部食べたらお腹一杯だね」
「そうね、それじゃあね」
ナターシャも微笑んでいます、そのお弁当箱を開けて。
「皆で食べましょう」
「じゃあこれから食べよう」
勿論ボタンもお弁当箱を開けています。
「お弁当をね」
「いただきますをして」
恵梨香はそこから言うのでした。
「食べましょう」
「それは忘れたら駄目だよね」
カルロスも恵梨香に応えます。
「食べる前には」
「食べる前にはい
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ