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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜空の女神の大号令〜
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ドスに続くように戦場まで轟かせる勇ましい雄たけびを上げた!
「フフッ、さすがはエステル君やカシウスさんの先祖だね。今の大号令で、完全に同盟軍の心を一つにしたのだから。」
「感心している暇があったら少しは見習って真面目になったらどうじゃ?今のエレボニアに求められるのは民達を纏められるカリスマやリーダーシップを持つ皇族なのじゃからな。」
リィン達と共にエイドスの大号令の様子を見守り、口元に笑みを浮かべているオリヴァルト皇子にリフィアは呆れた表情で指摘し
「ハハ、ああいうのはボクの柄じゃないさ。それにリウイ陛下やヴァイス達に鍛えられたセドリックがそういう事を引き受けてくれるから、ボクは”人としてのエイドス”を見習ってボクらしくあり続けてみんなに愛を伝える事こそが、エレボニアの為さ♪」
指摘されたオリヴァルト皇子は笑顔で答えてリィン達を脱力させた。
「リフィア殿下の仰る通り貴様もいい加減少しは真面目になるべきだ、阿呆……!」
「もう、お兄様ったら……幾ら何でもセドリックに全部丸投げするのは感心しませんわよ?」
ミュラー少佐は顔に青筋を立ててオリヴァルト皇子を睨み、アルフィンは呆れた表情で指摘した。
「フフ………それにしても、エイドスさんの今の号令は本当に凄かったな……」
「はい……先程のエイドス様はまるで戦乙女のようでした……」
「うむ。お陰で我らの戦意も高まったな。」
「ふふ、いつものエイドス様とは比べものにならないくらい、凛々しかったですね。」
ガイウスの言葉にエリスとラウラはそれぞれエイドスを見つめながら頷き、エリゼは苦笑しながら呟いた。
「あれで普段がまともなら言う事なしなのだけどね……」
「同感だ。」
「あれが猫を被っている姿なんて、誰も想像していないだろうね。」
「ニシシ、”女神モード”ってやつだね〜。」
「二人ともそれを言わないでくださいよ……」
ジト目になったアリサの意見にユーシスは頷き、フィーとミリアムの言葉を聞いた仲間達が冷や汗をかいて脱力している中、セレーネは疲れた表情で指摘した。
「(『それぞれの未来を掴む為に、絶対に生き延びて下さい』、か………)…………」
「ゲルド、どうかしたのか?」
複雑そうな表情で黙り込んでいるゲルドが気になったリィンはゲルドを不思議そうな表情で見つめて問いかけたが
「ううん、なんでもないから大丈夫よ。」
ゲルドは微笑んで答えを誤魔化した。
そして―――ついに双界の命運をかけた決戦が始まった。
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