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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第514話】
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『あら、寝ちゃってるわあの子。 うふふ、良かったらゆっくりしていってね?』
そう言って二人きりにする母親、俺は若干母親に突っ込みを入れつつ見ていると、寝息を立てる沙希が映し出される。
暫く様子を見るヒルト、無理言って沙希の親友から預かったプリントを机へと置くとヒルトは語り出す。
『沙希ちゃん……君が居てくれて、僕は良かったって思ってる。 君がいなければ、僕はいまだに友人が出来ていなかったかもしれない……』
そう告げるヒルトだが、多分原作で色々あったのを映画用に省いたのだろう――正直、ちんぷんかんぷんになってしまった俺。
眠っている沙希の額を拭うヒルト――そして、そっと額に口付けを落とした――またその瞬間、キャァッという声が館内に響く。
そして――。
『……僕は、君が好きだ』
眠っている沙希にそう告げ、部屋を出るヒルト――そして、沙希は狸寝入りしていたらしく、口付けを落とされた頬を撫で、告白されたヒルトの言葉で顔を赤くした――所でエンドロールが流れる。
「え? 終わったの?」
そう呟く俺を他所に流れるエンドロールと立ち上がり、館内を後にするお客さん。
何か良いところで終わりすぎてモヤモヤするなか、後編の上映が来年の春と表示された。
「ぬあぁ、モヤモヤするー」
そんな俺を見たシャルはクスクスと笑う。
「そうだね。 でも……今後どうなるか、来年の上映が楽しみだよ、僕♪」
笑顔のシャル――映画は終わり、また他の映画の予告編が流れ始める。
「じゃあ、出よっか?」
「……だな」
モヤモヤしつつ、俺とシャルは映画館を後にする。
正直、ヒルトって映画で呼ばれるのはびっくりするから心臓に悪かったが、内容自体は悪くなかった。
というか、終わらせ方が明らかに後編ありきだから気になってしまう。
それはさておき時間は三時十分――。
「シャル、まだ時間に余裕あるか?」
「え? も、勿論だよ。 僕も、まだ帰りたくないし……ヒルトとこんなに長い時間二人きりって、そうそう無いから……」
「ん、ありがとうシャル。 ……じゃあ、レゾナンス出ようか?」
「え? ど、何処に行くの、ヒルト?」
シャル自身、期待に胸が膨らむ。
もしかしたら、ヒルトの家にまたお邪魔できるかもという思いが過るなか――。
「あぁ、遊覧船乗りにいこうぜ?」
「あ……」
朝の電車内での何気無い会話――それを覚えていてくれたヒルトに、シャルは嬉しく思う。
「……うん!」
力強く返事をすると、二人はレゾナンスを出て遊覧船乗り場
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