第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
アギト 〜最悪のシステム〜
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林の中での、四人の激突
それも終わり、一同は津上が目覚めるのを待ってから、落ち着いて話せる場所に移ることにした。
そんなわけで、いったん森の出口へと戻っていく。
最初こそは不機嫌だった蒔風も、だんだんと冷静になってとんでもないことをしたと反省したのか
「ごめんなさい。究極的にごめんなさい!!ホントすみませんでした!!!」
森から出たとたんに、頭を叩きつけながら土下座までしていた。
「いえ、そこまで・・・・理由はともかく、最初に手を出したのは我々でしたし」
「ま、そうだな」
「いえ・・・・でも、少し考えりゃわかるようなものだったのに・・・・」
「俺は大丈夫ですよ〜」
あぁ〜、と頭を抱えて苦悶する蒔風。
それに対して、津上はヒラヒラと手を振ってにっこりと笑っている。
だが、蒔風はそれでも申し訳なさそうな顔をしていた。
「こっちがいいと言ってるんですから、それ以上引きずったら体に毒ですよ?」
そう言ってくれた津上のことを考え、ごめんなさいとありがとうを一回ずつ言って蒔風の謝罪は終わった。
「やっぱ外れたせいでイカれてきてんなぁ、これ」
ブツブツとそう呟く蒔風は、レストランについても十分は反省モードだった。
蒔風舜という男は、生物の理から外れた「死を恐れぬ、死の理解者」である。
表面上はいい人であろうとするが、やはり世界をめぐるうちに溜まった彼の「異常」や「歪み」が噴き出ようとすることはある。
今回はまだいい方だ。
まだ「八つ当たり」や「憂さ晴らし」程度で済んだのだから。
それに巻き込まれた彼等には(許してはくれたものの)迷惑な話だが。
「いつかとんでもない失敗しそうで怖いなぁ・・・でも止まれないし、これで行くしかないんだしなぁ・・・よし!!」
思い詰めるだけ思いつめ、そして気分一新。軽く頬を叩いて元気そうに振り返る蒔風。
いつもの調子に戻って、「奴」と、それを負ってきた経緯を簡単に説明する。
「ではあなたはその「奴」を追って来て、ちょうど我々と鉢合わせしてしまった、と言うことですか」
「悪いことしたな」
思い出し、今度は気まずそうな氷川と謝る葦原。
だったらと、今度は蒔風が笑って応えた。
「ま、紛らわしかったのはこっちもだし、お互い様ですよ。いやー、それにしてもやっぱり強いですね!」
「お前の方が断然強いだろう」
「確かにそうですけど・・・・」
「否定も謙遜もしないんですね・・・」
「葦原さんも津上さんも、まだあれよりも先の力があったでしょう?」
「・・・・わかるのか」
「わからいでか」
「みなさん、できまし
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