第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
バカとテストと召喚獣 〜バカと想いとそのつながり〜
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ぜ召喚できるのじゃ!?」
「雄二!あいつら普通じゃない!」
「くっ、誰か学園長を呼んでこい!!他は行くぞ!《試験召(サモ)・・・・・」
そこまで叫んで雄二が止まった。
いや、雄二だけではない。
明久たちやFクラスメンバーまでもがそれを見て固まった。
別になにかおぞましいものを見たわけではない。
別になにか恐ろしいものを見たわけでもない。
彼らが見たのはたった一つの仕草であった。
そう、召喚獣の一体が、足元にある壁が欠けて出来た小石に当たり、それを退かして来たのだ。
本来、召喚獣は凄い力を持っている。
学園最下クラスの明久の召喚獣でもサッカーゴールを軽々と、ヒョイッと持ち上げ移動させられるぐらいに。
しかしそれでも大丈夫なのは試験召喚獣は物体には触れられないからである。
床はなんらかのコーティングで突き抜けないようになっているが。
それが小石を退かした。
つまり召喚獣だけでなく、人にも触れられるということ。
しかもパワーはBクラスの点数。
足元に転がる生徒と教師。
それを理解した瞬間、驚きで固まった彼らの表情ををすぐに恐怖のものへと変えた。
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
一人が叫んで教室に駆け込むとそれがきっかけで他のFクラスのメンバーが一気にそのあとを追う。
Fクラス側の廊下が一瞬でガラガラになる。
しかし、明久たちは残っていた。
雄二は根本を見据え、明久は美波と瑞希を他の人に潰されないように庇い、ムッツリーニと秀吉は明久で庇いきれない部分をカバーしていた。
「逃げないのか・・・・・まぁ、楽にはなるな」
「根本!どういうつもりだ!」
「どういうもなにも・・・」
「このクソジャリども!なんの騒ぎだい、これは!!!」
そこに藤堂カヲルがやってきた。
誰も学園長室に呼びに行かなかったはずだが、これだけの騒ぎになれば流石に気づいたようだ。
明久たちの方に寄り、問い詰めようとするが雄二が先に口を開いた。
「ババァ!!そいつら普通じゃない!」
「普通じゃないだって?」
「そいつらの召喚獣、物に触れられるぞ」
「なんだって?」
「しかも教師のおらぬ状況で召喚しおったのじゃ!」
「な・・・・」
「話は終わったか?」
飽きたような、根本の言葉。
それと同時に、一旦動きの止まっていた召喚獣が再び動きだし、明久たちに襲い掛かる。
「食い止めろ!《試験召喚(サモン)》!!!」
学園長を教室の方に押しやり、明久たちが立ち向かう。
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