暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
バカとテストと召喚獣 〜出会いと名乗りと調査依頼〜
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いからさ」

「雄二、いま何かほめ言葉でない単語が聞こえたよ?」

「ああ、いい意味でな」

「いい意味で、って付ければいいってもんじゃないよ!!悪意がそこにあるよ!!」

「悪意なんてお前に抱くわけないだろ」

「そ、そうだよね?僕たちは友達だもんね!!」

「抱いているのは殺意だ」

「常になのかっ!僕は常に狙われてるのか!?」

「いいから召喚しろ。許可はオレが出す。《機動(アウェイクン)》」


言葉でいうより手っ取り早いと、雄二が明久をたきつけて召喚獣を見せてくれるらしい。


雄二の言葉に反応し、彼の手首につけられた白金の腕輪が光り、フィールドが小さく展開された。


「あれ?召喚許可は教師じゃなきゃ出せないんじゃ?」

「この腕輪は特別でな。教師でなくても許可を出してフィールドを展開できる」

「はぁ・・・じゃあいくよ?《試験召喚(サモン)》!!」


吉井の足本に幾何学的な魔法陣が現れ、試験召喚獣が現れる。

デフォルメというか2Dというか。
そんな大きさで獣じみた姿になった明久に、学ラン着せて木刀を持たせた、大きさは80センチ程度の召喚獣が現れた。


「これが試験召喚獣だ。これからお前も戦力になるかもしれないから。よく知っておいてくれ」

「おう。で、触れんの?」

「まあな。っても明久のは特別でな。「観察処分者」だから触れるんだ。普通の召喚獣は物に触れない」

「観察処分者?」

「ふふん、観察処分者っていうのはね、この学園でただ一人。最も「バカに」優れた僕だけの、雄二!!なんで僕の評判を落としたいの!?」

「お前の不幸がオレの幸せだからな」

「でさでさ、この召喚獣って実際どれくらいつおいの?」

「つおいって・・・・まあ、こんななりだがかなりの力をもっているな。明久の点数でもサッカーゴールくらいは簡単に持ち上げるぞ」

「ふーん。で、こいつを倒せばいいんだよな?」

「まあな、でも生身の人間じゃ・・・・」

「せりゃ!!!」

「むり・・・って」


蒔風が制止される前に実行に移した。

蹴りでの突きを繰り出し、さらに回転しながらの蹴りも当てる。
結構軽い感じがするようだが、その実この攻撃、そこらへんのコンクリートなら粉々に粉砕するだけの威力はある。

何発かの連続蹴りに回し蹴り。
それを食らって、明久の召喚獣は吹っ飛び

「い、痛いッ!イタッ、イタァァァァァア!!」

「ちょ、ストップストップ!!」

明久自身が痛みに身もだえていた。
なぜだ。



「およ?大丈夫か?」

「観察処分者の召喚獣へのダメージや疲労は何割かフィードバックするんだが・・・・説明が省けたな」
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