外伝〜隷姫の幸せ〜(7章終了)
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〜ベルゼビュート宮殿〜
「…………………」
はぐれた仲間達と合流する為にリウイは一人、周囲を警戒しながら先頭を歩いて行き
「……………………」
シルフィエッタはリウイの様子を見つめながら歩き続けていたが
「フウ…………」
一端立ち止まり、疲れた様子で溜息を吐いた。
「どうした?」
シルフィエッタの様子に気付いたリウイは先に進むのを止め、シルフィエッタに近づいて来た。
「あ、はい………少し疲れてしまいまして………」
「…………無理もない。俺達と違って、お前は戦いとは無縁の生活をしていたからな。むしろよくもった方だ。…………ここには魔物達の気配もないし、一端休憩するか………」
「すみません………本当なら早く合流しなければいけないのに、私が足を引っ張ってしまって…………」
リウイの提案を聞いたシルフィエッタは申し訳なさそうな表情で謝罪したが
「気にする必要はない。お前はお前なりに努力している事は知っている。」
「……………………」
リウイの言葉を聞き、顔を赤らめて黙り込んだ。そして2人はその場で休憩し始めた。
「………………」
休憩の最中、リウイがオーブメントのクオーツの入れ替えや武器の手入れをしている中、シルフィエッタはリウイを見つめ続けていた。
「………先程からずっと俺を見続けているようだが、どうした?」
武器の手入れやクオーツの入れ替えを終えたリウイはシルフィエッタに尋ねた。
「……やはり貴方は………貴方達は違いますね………その事にずっと疑問を感じて………貴方を見ていました………」
「違う?何がだ。」
「………私が知る”魔族”達です。」
「…………念の為にもう一度言っておくが、俺達は”闇夜の眷属”だ。俺達にとって”魔族”という言葉は最大の侮辱だという事を覚えておけ。」
「す、すみません…………」
リウイの説明を聞いたシルフィエッタは申し訳なさそうな表情で謝った。
「………それで何が知りたい。」
「え?」
そして唐突にリウイに問いかけられたシルフィエッタは首を傾げた。
「………先程エステルと共にお前達を救助しに行った時、お前は言ったな。俺や何故俺達が”共存”を目指すのかを。」
「あ、はい。でしたらお言葉に甘えまして…………」
その後シルフィエッタはリウイ自身の話や何故メンフィルを建国したのかを尋ね、リウイは全て答えた。
「……………………貴方は………いえ、貴方達は自分達が目指す道がどれほど困難かわかっていて、目指すのですか?光と闇の共存を目指すなんて誰も考えた事のない事を………」
話を聞き終えたシルフィエッタは驚きの表情でリウイを見つめて尋ねた。
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