5部分:第五章
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見てしまう
けれど声をかけることはできなかった
何も言えなかった
ただ見ているだけで何もできなくて
彼女は僕の目の中でただ座っているだけ
一言も語らずに俯いて
ただそれだけだったよ
赤い髪の女の子 何も喋らずに
冷たいベンチで一人 俯いたまま
一人そこに佇んでるよ
そんな彼女に気付いて けれど言えはしない
寂しい気持ちがわかるから
声をかけることはできなかった
何も言えないまま
ただその気持ちを察するだけだった
彼女は冷たい世界に一人身を置き
その中に身体を沈めて
黙っているだけだったよ
彼女は僕の目の中でただ座っているだけ
一言も語らずに俯いて
ただそれだけだったよ
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