暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
誰も死なせねぇ
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
足気な笑みを浮かべる。

「まぁ、本気を出せばこんなもんだろ」

ピクリとも動かないラクサスを確認した後、堂々とした足取りで当初の目的の人物の前に歩み寄っていく青年。

「さて、もうアンタを助けてくれる人間はいねぇぜ?」
「うぐっ」

再びヤジマの首を掴み、力を入れていくノーラン。彼は老人を持っている手に炎を纏わせていくと、標的であるヤジマを焼き殺そうとする。だが、そんな彼をある異変が襲った。

「うっ!!」

持ち上げていた老人を落とし、首もとを押さえる。彼の周囲には、たくさんの文字の羅列が浮かび上がっていた。

「術式展開!!その中で人を殺そうとした者の酸素を奪う!!」

ラクサスとノーランが戦っている最中、傷だらけのフリードが痛みに耐えながらヤジマの周りに術式を書き込んでいたのだ。ノーランはそれに気付かずその中に踏み入り、術式のルールに触れてしまったためら呼吸ができずに苦しんでいたのだった。

「チッ!!」

脳に酸素が届かなくなり、霞み始めた視界。薄れかけてきた意識の中、ノーランは辛うじて術式の外へと逃げることに成功した。

「ハァッハァッハァッハァッ」

激しく乱れる呼吸。ようやく酸素が体内に入り始めてきたところで正気に戻ったノーランは、ゆっくりと、深く深呼吸を行い呼吸を整える。

「やってくれたな」

呼吸ができずに焦っていた彼は、顔中汗まみれになっていた。その汗を拭いながら、自分を苦しませた青年を見下ろす。

「大人しくあのじじぃを殺させておけば、お前たちも死ぬようなことはなかったのにな」
「ど・・・どういうことだ」

意味深なノーランの言葉に、地面に突っ伏したままのフリードが顔を上げながら問いかける。ノーランはそれには答えず、手のひらに何やら黒い粉にも見えるものを集めていく。

ヤジマ(標的)があの術式の中にいる以上、()()手を降すことはできない。だが、俺の目的はあいつを殺してしまえば、手段なんかどうでもいいんだよ」

青年はそう言うと、手に集めた黒い粉を撒き散らす。その粉は空気と一体化し、彼らを周りを・・・いや、その街をみるみるうちに黒い霧が覆っていく。

「なんだ・・・この黒い霧は・・・」
「どんどん広がっていく・・・」

顔だけを上げて辺りを見回すフリードとビッグスロー。ノーランは目を見開いている彼らを見て、ニヤッと笑みを浮かべた。

「これは魔障粒子。空気中のエーテルナノを破壊し、汚染していくものだ」
「アンチエーテルナノ領域!?」

咳き込むフリード。ヤジマやエバーグリーンは身の危険を感じ、口を覆う。

「この魔障粒子に犯されたものは、魔力欠乏症や魔障病を引き起こす。それらは、()()()()
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ