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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
誰も死なせねぇ
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睨み合うラクサスとノーラン。建物は壊れ、周囲にも多大な被害をもたらしているノーラン。それに対しラクサスは、真っ直ぐに彼を見据え、戦う準備は万全である。

「ラクサスくん!!」
「助かった」

冥府の門(タルタロス)に命を狙われていたヤジマと、ノーランの怒濤の攻撃に圧倒されていた雷神衆は、頼れる男の登場に安堵の表情を見せる。

「てめぇ・・・まさかあの時の仕返しにでも来たのか?」

ラクサスには彼に攻めてこられる心当たりがあった。しかし、それはすぐに否定される。

「違うわ!!ノーランは冥府の門(タルタロス)の一員になったの!!それで、ヤジマさんを狙ってきたの!!」
「ほう」

エバーグリーンから事情を聞き、さらに視線を尖らせるラクサス。対するノーランは、至って冷静そのものだった。

「闇に落ちるとは、ずいぶんと落ちぶれたもんだな、おい」

ラクサスが上から目線でそう言うと、ノーランは口に手を当て笑い始める。

「お前ら、何か勘違いしてるみたいなんだよなぁ」
「あ?」

彼が何を言いたいのか、ラクサスは理解できずに目を細める。

「俺は元々冥府の門(タルタロス)の人間だ。この間は、ちょっと訳あってあんなB級ギルドにいただけだ」

華灯宮メルクリアスに近づくに当たって、何気なく接近するには大魔闘演武の出場チームに紛れてしまうのが一番手っ取り早い。なので彼は、元々闇ギルドだった大鴉の尻尾(レイヴンテイル)に入り込み、大会に参加していただけに過ぎないのだ。

「なるほど。そりゃあずいぶんとご苦労さんなこったな」

そう言うとラクサスは、全身から雷を放出させ目の前の男を威嚇する。それを受け、ノーランは大魔闘演武でラクサスと一騎討ちになった際に見せたような、片目を黒く変色させていく。
しばしの睨み合い。二人の能力が限界まで高まり、溢れる力を解き放つ。そして、両者は地を強く蹴り、相手に目にも止まらぬ早さで突っ込む。

「消えろ」

最初に攻撃を相手に叩き付けたのは、なんとノーランだった。

「!!」

互いに相手に同じタイミングで突っ込んだ。それなのに、気が付くとラクサスの懐には、すでにBIG3の一角が入り込んでいたのだ。
ノーランは雷竜の腹部に手を押し当てると、力を纏わせたそれを捻る。その力によって彼よりも大きな体をした金髪の男は、いとも容易く宙を舞った。

「ぐあっ!!」
「「「ラクサス!!」」」

何回転もしながら放物線を描き、地面に叩き付けられるラクサス。地に背中をついているその男に、緑髪の男はすぐさま飛び蹴りを放つ。

「くっ!!」

間一髪、体を転がしてそれを交わしたラクサス。彼はその反動を利用して立ち上がると、頬を膨らませる。

「雷竜の・・・咆哮
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