111章 子ども的 段階の賛歌 ( ジョバンニや カンパネラのように )
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111章 子ども的 段階の賛歌 ( ジョバンニや カンパネラのように )
5月29日、日曜日、朝の9時過ぎに、川口信也はベッドで、
昨夜のアルコールが少し残るままだが、爽快に、
朝の陽ざしの中、目覚めた。
昨夜は、12時ころまで、下北沢の南口商店街にあるバーで、
うまいカクテルを飲み交わしながら、クラッシュ・ビートのリーダー、
会社の同僚、同じ課長職で、親友の、森川純と、二人だけで、
楽しく爆笑したりと、いろいろ語り合った。
・・・純のヤツ、次のアルバムのために、1曲、なんとか、作ってくれとか言って、
おれをおだてんの、うまいよな!
まあ、でも、まてよ、けさ見た夢の続きから、なんとか、1曲、できそうだぞ・・・
「あっははは」
信也は、ぼんやり、そんなことを思い、
ベッドの中で笑って、起き上がると、パソコンに向かって、
作詞を始めると、午前中には、
メロディーをつけて、大まかながら、1曲を完成させた。
滑らかに流れるようなヴォーカルの、8ビートのバラードで、
美しいメロディーの、信也の代表曲になるような予感があった。
歌のタイトルや構想は、最近、読んでいた吉本隆明の著書の
『アフリカ的段階について』を、ヒントにもした。
ーーー
子ども的 段階の賛歌 ( ジョバンニや カンパネラのように ) 作詞作曲 川口信也
朝の目覚めは 夢から覚めたばかりで 現実感がなかった
宮沢賢治の 『銀河鉄道の夜』みたいに 楽しい夢だった
その主人公の 子ども ジョバンニや カンパネラのように
おれも 夢の中なのに ひたむきに 熱心に 生きていた
でも おかしいよね 夢の中でも 一生懸命に 生きてるなんて
考えてみると 現実の人生のほうが 夢や希望がない気がする
社会の 問題山積や 困難で 夢や希望は壊れていくのかな?
でも ジョバンニや カンパネラのように 元気に 楽しく 生きていたいよね!
あああ、子どものころって 誰にとっても とても 大切な時期だよね
その人の 人生の 幸せや 不幸を 決めてしまうくらいに
愛情の不足とかで 心に 傷を負うなんて こともあるでしょう
それでも 子どものころのこと 忘れないで がんばろうよ!
この歌は 人生の中で 最も素晴らしい 子ども的段階の賛歌なんです!
きょうも 住みなれた 街の風景や 野原や 河原は
沈みゆく 太陽の光で 紅々と 煌く
そんな 夕暮れの美しさは 子どものころと 少しも変わらない
やっぱり 子どものころの 気持ちを 忘れちゃいけないんだよ!
きっと みんな 子どものころなら 感動する
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